「兵庫のさ、明石のたなか屋さんに行かない？」
なんて声がけで「行く、行きたい！」なんて賛同してくれる仲間がいて、我ながら幸せだなと思った。

細かいことを言うと、明石の酒屋さんが「たなか屋」で、その立ち飲み店が「立ち呑み たなか」である。もう20年前以上だと思うが、『dancyu』で日本一の立ち飲み店的に紹介されてて、その店内と料理写真に私はすっかり魅了された。ひと目惚れだったなと思う。念願かなって訪れたのは8年前。頼んだもの総てがおいしくて、幸せに楽しい雰囲気にあふれ、「ああ、この店が大好きでしょうがないんだな」という客で満ち満ちていて、この上ない時間を過ごしたんだった。

先日、東京で「立ち呑み たなか」さんと料理研究家の上田淳子さんの共同イベントがあり、そこで久しぶりに「たなか」さんの料理を味わって感銘を受け、「ああ……やっぱこれは再訪せなあかんわ、しっかりと味わうために」と思い、その日のうちに知人に声をかけたのだった。思い立ったが good day である。

で、まあ。
その日のことはここであらためて書かない。
つぎの日のつまみだ。

友人たちと「やっぱり明石に来たんだから、明石焼きも食べたいね」となり、私がウロウロして気になった店に入らせてもらった。それがヘッダーの写真、『いづも』さんの。経験値が低すぎるので比較はできないが、とても満足した。

あっさりふわふわ玉子焼き×タコに出汁とビールがなぜか合う。

昨日かなり飲んだ三人の胃にのどに、明石焼きとビールがやさしく響いた。

うまかったな。