【熱狂】マジョルカ島のスーパースター
2021年12月5日、久保建英は新たな偉業を成し遂げた。
ワンダ・メトロポリターノでのアトレティコ戦、彼は74分からの途中出場だった。
マジョルカは0-1でリードされている状態。
彼が投入されてまもなく、マジョルカは同点に追いつくことに成功した。
このままでもマジョルカとしては及第点だが、これだけでは終わらなかった。
90分が過ぎ、アディショナルタイム。
同点では上位に突き放され、しかもホームの大観衆の前で負けられないアトレティは前がかりになっていた。
その隙を、マジョルカの選手達は見逃さなかった。
味方のクリアボールを久保が頭で預け、リターンをもらってアトレティコゴールへ向かって走りだす。
完全に相手ディフェンスを振り切り、名手オブラクの股を抜く技ありゴールでマジョルカを逆転に導いた久保。
彼はこの瞬間、3つの偉業を勝ち取った。
1つはマジョルカの勝利。
もう1つはワンダ・メトロポリターノに集まった大勢のアトレティからの最大級の怒り。
そして最後に、所属元であるマドリーへの順位差を広げることができるチャンスである。
このラ・マシア出身で日本の至宝がアシストしてくれたおかげで、サン・セバスティアンの難敵との直接対決に勝利したマドリーは更に下位との勝ち点差を広げることに成功した。
ヨヴィッチの活躍というクリスマスプレゼントも付いた。
東京オリンピック2020では日本代表のなかでもMVPともいえる活躍をしチームを導いた久保。
しかし、サッカーの女神はなんとも気紛れだ。
準決勝で勢いにのる日本に引導を渡したゴラッソを決めたのが、同じくマジョルカ島のスーパースターであるアセンシオだったのはなんとも皮肉なものだ。
マドリディスタにとってはアセンシオと並んでオフィシャルショップの看板にエトーがいるのは苦笑いするしかない。
久保建英。
ビジャレアルでウナイ・エメリの元では手に余る程の才能の持ち主は今、マジョルカ島で日本代表だけでなく、将来はマドリーで活躍できる選手に成長しようとしている。
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