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帰り道。チャリを引いて歩いてみたら、不思議と気が休まった。

夜。新宿で用事を済ませた後の帰り道。自宅と最寄り駅間はいつも自転車で往復しているけれど、電球も切れているし、手押しで帰ることにした。

自転車で駆け抜けているいつもは、「早く帰ろう」という気持ちにしかならないが、ゆっくりと夜道を歩いて帰ってみると、色々な妄想が膨らんだ。それも、「仕事どうしよう」とか「勉強しなきゃ」とか、焦燥感を象徴するような考え事ではなく、もっと落ち着いた何か。ハッキリと形にはなっていないのだけれど、夜空を見上げながら、何も考えずに、ぼんやりと何かを考えるのが、とても気持ちよかった。

僕のような在宅ワーカーは、何か用事がないと家を出ない。ずっと家でモニタを見つめて過ごしている。仕事の環境もプライベートの環境もさほど変わらないため、常に「前へ、前へと進まねば」という気持ちで、脳みそを稼働させ続ける。自宅に居る時は分からないけれど、意外と気も身体も休まっていないのだと思う。そして、それは目的なくぼんやりと夜道を歩いて初めて分かる。

「休まなきゃ」は休まらない。次、外に出る時は帰り道だけでも、またチャリを引いて、ぼんやりと歩いてみようと思う。


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