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「お前ら、来るな!」  

 来月にG7サミットを控えた広島。きのうはトイレに紙袋の不審物が発見されて山陽新幹線がおよそ1時間半もストップする騒動になった。  
 
 続報によると“不審物”の中身はアタッシェケースや日用品だった。「紛失届が出されていたものと内容が一致した」という「結果オーライ」だが、サミットまでの3週間、こんなことを繰り返すのだろうか。 
 

 
 アメリカ・バイデン大統領ら世界のVIPが集結する。日本警察の威信をかけた警備になるのは仕方がない。サミットといえば昭和には過激派(もはや死語に近いのかな)が新宿のボロアパートから迎賓館へ向けて時限式の手製ロケット弾を発射した事件があった。可哀想なことに所轄の署長は大失点がついて、その後のキャリアでは本部に戻ることができない「人工衛星」になっていたな。  
 
 “通常”であればトイレの忘れ物でいちいち新幹線を止めるなんてしていないだろう。まさか「紛失届」を出した持ち主さんが罪に問われたり賠償を求められたりすることはなかっただろうが、警察やJRに腹立ち紛れにかなりのヤミを言われちゃっただろうな。  
 
 サミットまであと3週間以上もある。  
 
 近づくにつれてピリピリ度も極限まで上昇する。不審物を作ってわざと放置する輩も出てくるのではないか。それはもう立派な「威力業務妨害」なのだが、それを立件・立証するのはなかなか困難。「過去に過激派メンバーだった」「迷惑系ユーチューバー」などの属性があるヒトは、いま広島で忘れ物をすると相当面倒なことになることを覚悟せねばならないぞ。
 
 そして、警備を実施する側のホンネは「お前ら、こんな時期に来るんじゃねーよ!」というところだろう。「それを言っちゃあ、オシマイよ」なのであって、なんともお疲れさまです。
(23/4/26)

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