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ライターの労働時間。

「無職ですか?」と聞かれて、一瞬考えた。確かに、数週間前に会社を退職した。だから今日、健康保険の切替に区役所に来たのだ。ただ、私は文章を書いて、いくらかお金をいただいている。

仕事ってなんだろう?

10年間事務職を続けていた私にとって、ライター=仕事という実感がまだない。書かせていただいている、という気持ちがまだ強い。パソコンに正確に入力することや、業者さんに発注すること、電話やFAXをすることなど、長年カタチのある仕事に携わってきた。目に見える作業をこなしていくことが仕事だった。決められた時間内に、より多くの作業をすることが働くことだと思っていた。

ぎゅうぎゅうの電車に揺られて会社に行き、同じ時間に同じ場所で、今日の作業をこなしていく。そして、時間になったら、またぎゅうぎゅうの電車に揺られて自宅に帰っていく。いつしかルーティーンをこなすことが、働くことだと勘違いしてしまっていたかもしれない。


会社を退職した今、書きたい時に書いている。締め切りとやるべき事はあるけれど、何時間も作業したからといって、お金が増えるわけじゃない。反対に、手を動かしていない時だって内容を考えていたり、リサーチしていたりする。

ライターの”働く”ってなんだろう?

心が動いた瞬間や、フレーズ、あのテーマについて何を書こう?とか考えている時間、本を読む時間、散歩をしている時間、すべての時間がライターの活動に関わってくる。だったら、ライターという職業の人はもう24時間働いているのではないだろうか?文章を書いている人は、どんな瞬間も「あ、これネタになるな」とか「この話、みんなにシェアしたいな」とか常に考えていると思うから。

働くとは、生き方ではないだろうか。
職業を選ぶことは、生き方を選ぶこと。

働くことが何なのかはまだ分からないけれど、文章というものに四六時中向き合える、ライターという今の生き方が幸福だと感じる。





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