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『The Rhythm Thief』 ~Sparksの詞を訳す⑦~

スパークスもすっかり帰国してしまいました。

渋谷での単独公演も行けずじまい。
(キャパ500席って!というファンのツイートがいくつも)

そんななか、ニューアルバムがもうできているとか、新作映画の作曲中で年内には目途が立ちそう、とか、うれしいニュースまみれでしたね。

平沢進 師匠もスパークスの大ファンだと知れ、単独公演をお楽しみだったようです。
(ツイッターのノリを知らないから、「スパークス」と検索して、「師匠」とか「ステルス」とか「ス」とか、あとアルファベット4文字のもあったけど忘れたけど、知らず暗号化されている平沢ファンのツイートジャングルに迷い込んだ)


各会場で販売されていた岸野雄一さん責任編集?の『スパークス・ガイドブック』(2006年刊)も手に入れ、歌詞和訳をさらに読むことができました。

さらに粛々と、訳していきたいと思います。
なぜって言われると、それはよくわかりませんが・・・。



『The Rhythm Thief』 (リズム泥棒)


アルバム『Lil' Beethoven』(2002年)の1曲目。

このアルバムはものすごい作風の変化(実験)をしておりまして、ロック・ポップスに必須であろうベース・ドラムス(・ギター)を使わない! 
=リズム隊の廃止!
(※一部の曲では登場)
という、異様でかつスパークスの代表作であります。

かわりにストリングスやティンパニー等々が曲を支え、なによりボーカルが延々同じフレーズの繰り返し(すでに訳した曲もあります)を用いてリズムを・・・おっとこんな形でリズムを・・・作っていて、
クラシックの道具を使いながらヒップホップ的な手法、という。

まあ聴いてみてください・・・!

そんなわけで「リズム泥棒」という1曲目は、開幕宣言でもありましょう。

それまで10年ほどのスパークスが、まさにクラブ的なリズムを作ってきた、という流れも受けて。




動画

公式MV。

グラフィカルでかっこいいな。

公式、詞の朗読。
初期コロナ禍の2020年4月?から1年間毎週日曜日に更新していたようで、その最終回。
2022年ツアーの予告がされていますね。




訳してみた

引用元 
(※いつものサイトは歌唱をもとにしていてすさまじい長さになるので、歌詞カードと近いこちらにしました)




私はリズム泥棒
ビートにグッド・バイを

私はリズム泥棒
ビートにはアゥフ・ウィーターゼン

うわぁ!
グルーヴはどこへ消えた? グルーヴはどこへ消えた?

灯りを消せ、イビサ

グルーヴはどこへ? グルーヴはどこへ? グルーヴはどこへ消えた?

君はもう取り戻せない 君はもう取り戻せない
リズム泥棒がいただいた 君には二度と戻らない

君はもう取り戻せない 君はもう取り戻せない
リズム泥棒がいただいた 君には二度と戻らない

君はもう取り戻せない 君はもう取り戻せない
リズム泥棒がいただいた 君には二度と戻らない

消灯だ、イビサ

私はリズム泥棒

さらば さらば さらば





ひとくちメモ

1)アウフ・ウィーターゼン?

Auf Wiedersehen to the beat

「Auf wiedersehen」、とはドイツ語でさよなら、お別れの挨拶。つまり「グッド・バイ」と同じですね。
リズムにさよなら、ということで、テクノに強いドイツの言葉なのかも…? しれません。

2)イビサ?

Lights out, Ibiza

調べる前は「照明さんの名前かな~?」とか思っていましたが、これはスペインのイビサ島。
イビサ島はクラブの聖地なのだそうで、
それはリズムが奪われたらlights out=消灯にもなりますね。


3)合間で何を言っているのか?
歌詞に載っていないワードを合間で言っているのです。これは参った。
ここです。

いつものGeniusでは「Give up and give up」と聞き書き(?)されているんですが、ディーバーッ、みたいに聞こえるのと、
それとライブでのこの手つきも気になりますね。

ドゥーワップ?(Doo-Wap)?

リズム、と関係あるような気がしますね。保留。


4)おお牧場はみどり
ストリングスのメロディーに、「♪草の海 風が吹くよ」に似たところ、ありませんか?
具体的にいえば、ここです。


だからなんだって

それはよくわかりませんが・・・。


あとサムネ画像は、セガのゲーム『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』(ニンテンドー3DS)でした。

これはリズムを盗むわけではなく、リズムにノって盗みを働くゲーム。



おわりです


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