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一回で最大級のやくわりを果たしておわる相談がある。

昨日のnoteに書いたことなのですが。

誰かとタイミングが合えばいいな〜と、思いながら日々過ごしています。でも、定期的に来てくれる方がもう十分いるので、穏やかな気持ちでその時を待っています。誰かと出会えるのはいつだって嬉しいけど。

「定期的に来てくれる方がもう十分いるので(まあいいや)」みたいな書き方をしたのですが、「定期的に来てくれる人が大事」という風に聞こえて誤解を生んだら嫌なのでもう少し書こうと思いました。

定期的に来てくれる人たちだけが大切なわけではないし、定期的に相談に来ることが大事だとも思っていません。


一回で終わる相談って、たくさんある


相談が一回で終わることって、たくさんあります。バオバブでもたくさんあるし、その他の場所でもたくさんあります。

昨日書いたとおり、マッチングが合う合わないもあるのですが、何より一回で最大級の役割を果たして終わる相談というものがあります。


先日、ソーシャルワーカーの先輩の話を聞きました。先輩のもとに、こどもが学校に行かず部屋にひきこもっていて、とても心配だという相談がきました。匿名で、電話番号も非通知でした。

先輩はその泣く女性の話をひとしきり聞いて、「お子さんは何て言っていますか?」と聞きました。その女性は、「ほっといてくれと言われて、口をきいてもらえない」と言いました。

先輩は、今まで見てきた不登校のこどもたちの話をおりまぜながら、「こどもを『ちゃんとほっといてあげる』時間もつくりましょう」と伝えました。「こどもも、あなた(両親)も、悪くないですよ」とも伝えました。

さらに、学校にソーシャルワーカーやカウンセラーがいるかどうかを確認して、先生たちとのやりとりの方法、親が相談できる場所の情報、こどものサポートにかんする情報を伝えました。

その女性は、まさか自分のこどもが学校に行きたくないと言うとは全く想像していなくて、不登校やひきこもりにかんすることは何も知りませんでした。

そんな彼女に先輩は、「お母さん、辛い時ですね。頑張っていらっしゃいますね。よく電話してきてくれましたね。」と伝えました。

その女性はまたすごい泣いて、でも同時にいろいろメモしながら、最後は「わかりました。教えてもらったところに連絡します。学校の先生にも相談してみます」と言いました。「また困ったら電話をしてもいいですか?」と聞かれたので、先輩は「いつでもどうぞ」と言いました。


それ以降、その女性から電話はかかってこないのだそうです。


私は、先輩が受けた相談は、一回で十分だったんだな〜と思うのです。女性は、混乱の中で先輩に問い合わせをしてきて、そのアドバイスで問題が整理できて、次にやるべきことがわかったんだろうなと。

こどもに対しても、どう対応していいのか全くわからなかったところから、先輩の話を参考にしてやってみているんだろうなと。

そんな風に想像するのです。


一回で十分な相談って、あります。私も「今回やること全うした!!」となる相談があります。その後どうなったかは知ることができないので、実際に全うしたのかは評価しかねますが。

たまに、「一度相談して、やめたら失礼になるのかしら」と心配される方がいらっしゃるのですが、

そんなこと、まったくありませんよ〜


と、お伝えしたいです。

相談できる人がオンライン上にたくさんいる時代です。どうぞ、「この人がいいかも」と思う相談相手がいる時は、直感を信じて、そして力を抜いて選んでみてください。一生の買い物じゃございませんので。

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2024年のテーマは、やめるまで楽しむこと。手放すことを恐れず、その瞬間までを楽しめばいい。そんなハマダのこだわり記事はこちらに収めます。


対話のカケラ(マガジン)
お客さんとの対話で、心に残ったことをもとに記事を書いています。


ハマダユイ
ソーシャルワーカー12年目。大学教員をやりながら、相談室バオバブで個別相談を受けている。精神疾患にまつわる悩み事、家族のこと、人間関係のこと、仕事のこと…。いろんな人と一緒に作戦会議を開く毎日。

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