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no.129|カリグラフィーの書体を作る方法|カリグラフィー入門

カリグラフィーとは美しい手書きのアルファベットのこと。文字の歴史は長く、たくさんの書体があります。


デジタルが発達した今、中世の写本からアルファベットを拾い見本を作ることがきます。記事では13世紀の写本「カルミナ・ブラーナ」を使いました。


ミュンヘンデジタル化センター(MDZ)ではバイエルン州立図書館(BSB)の豊富な所蔵書をデジタル化しています。


写本からとった小文字

写本は主にラテン語で書かれおり、アルファベットにないもの、わかりにくいものは作字や改変しています。

写本からアルファベットを拾うには適切なペンの幅選びとペン先の角度を理解することからはじめます。


当時何のペンで書かれたかは不明ですが、カリグラフィー専用のつけペンを使えば同じように書けます。2㎜幅のペンで文字の高さを8㎜に設定しました。ペン先の角度は30度前後です。


アルファベットの特徴はこちら。

初期のゴシック体と考えられます。



写本からとった大文字


写本は改行や章分けがないため、大文字が内容の区切りを教える重要な役割がありました。




13世紀の写本のラテン語では、現代英語との違いがあります。

j h k v w y z はほとんど登場しない(vはu で代用)
iの点はない


一方、現代英語では見られない表現があります。


「カルミナ・ブラーナ」のアルファベットで名前を書きました。つけペンで書くカリグラフィーの楽しさが感じられます。


カリグラフィーはただ練習するだけでなく、歴史を紐解くと知的好奇心を満たしてくれるもの。ラテン語の勉強もおすすめです。




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はまね先生(プロのカリグラファー|趣味系YouTuber)
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