梅棹忠夫『知的生産の技術』岩波新書
梅棹忠夫の『知的生産の技術』(青版 722)は、1969年に第一刷が刊行されているが、いま読んででも全く古びることのない名著である。1969年といえばいまから45年も前のことであり(筆者は1980年生まれなのでまだ生まれてすらいない)、当然ながらパソコンもスマートフォンもインターネットもろくに存在していなかった。つまり情報”技術”という点でみれば、現代は格段に進化しているはずなのである。しかし「知的生産の技術」という点において、梅棹が同書で示す方法論は全く古びていないどころ