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車椅子一人旅 旅日記(2023.9.30~10.2) ③電車編

空港を出るとすぐに電車の駅に繋がっています。
ドキドキしながらも懐かしい神戸の香りの空気を肌で感じ、車椅子をこいで券売機の前を通過しICOCAで改札口を通り駅の窓口に声を掛けました。
窓口で、何分発の電車に乗りどこの駅に行くかを伝えて、エレベーターでホーム階へ向かいました。

ホームに電車が入ってくる頃、駅員さんが来てくださいました。
駅員さんが準備してくださったスロープを使い電車に乗り込み、駅員さんにお礼を伝えました。
車椅子スペースに車椅子をとめると、間もなく扉がしまり、電車が動きだしました。

私が住んでいるところは電車もバスも走っておらず、自家用車の生活なので、普段は公共交通機関を利用することはありません。
なので、このようにたまの帰省で電車を利用するのは、慣れていないのでとてもドキドキしてしまいます。

ドキドキ緊張しながら窓の外を眺めていると、神戸の夜の景色がどんどん流れていきます。
懐かしい神戸の景色をみると、だんだん気持ちが穏やかになってきました。
「神戸の景色はやっぱりいいなぁ」
ふと心の中でそうつぶやいていました。
今住んでいる北海道も北海道の景色も大好きだけど、故郷の街をみるとなんだか懐かしくてほっとするのです。

神戸の夜景を楽しんでいると、 その日泊まるホテルの最寄り駅に到着しました。
今回の帰省は、急で、飛行機を取るのがギリギリだったため、到着も出発も夜遅い便と朝早い便しか取ることができず、実家には泊まらないで空港に近いホテルに泊まることにしたのです。

電車の扉が開くと、駅員さんがスロープを置いて下さり、私は電車を降りました。
駅員さんに、お礼を言って頭を下げると、
「いいえ、エレベーターはこちらにあります」
と優しくお礼に答えてくださり、エレベーターの場所まで案内してくださいました。
優しく温かい案内に心が熱くなりました。
気持ち良く電車の利用ができて温かい気持ちになりました。

エレベーターを降りると、改札口まで坂道がいくつかあり驚きました。
「駅の中にこんなに坂道があるなんて」
と、ちょっと驚いてしまいました。
坂道をゆっくり下りて、改札口を出て、ホテルの矢印に従って車椅子を進めていくと、今度はちょっと長めの急な上り坂がありました。
「おっと、これはのぼられるかしら……私の腕よがんばって!」
そう心でつぶやきながら必死に車椅子をこぎました。
途中すれ違う方が心配そうな顔で見てくださり、私が坂を登りきると、安心して駅へ向かわれました。
私もほっとしてホテルへと向かいました。
ホテルに着くと、ロビースタッフの方が、
「お疲れ様でした」
と迎えてくださり、その言葉でもまた、ほっこりした私でした。
受付を済ませ、シースルーエレベーターをあがると、神戸の景色が見えました。
高い眺めにうっとりし、目的の階に止まるとエレベーターをあとにして部屋に向かいました。
部屋に入り、そのまま窓へ一直線。
エレベーターからとはまた違った方角の景色が楽しめて、電車の姿も見えます。
しばらく、神戸の夜景を楽しみ、
乗り継ぎの空港で買った空弁を食べ、
シャワーを浴びてベッドに入りました。
移動はドキドキしたけれど、多くの方に支えていただいて無事に到着することができました。

お手伝いして下さったみなさまありがとうございました。
と、夢の中へと入っていきました。

次の日は、今回の帰省の目的の同窓会です。
待ちに待った、先生方や友人に会える時間がもうすぐです!

④同窓会編へつづきます。



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