愛することも
愛されることも
尊いってことを
神様が教える前に
氣づいてしまったから
レッスンもテストも何も
もう要らないんだって
手を取り合って楽園へ
歩いて行く後ろ姿に
嫉妬した誰かさんが
「彼らは罪を犯した」って
嘘をついた


命のはじまりも
星のおわりも
美しいってことを
神様が教える前に
氣づいてしまったから
過去でもなく未来でもなく
「今この瞬間」を
愛していこうよって
語り合う彼らを
理解できない誰かさんが
「彼らは愚かだ」って
悪態をついた





ねえどうして
真実を穢すのだろう





本当はみんな
何も持っていないし
全部持っていること
本当は全部愛で
全部美しいこと


なぜわざわざ
穢してまで貶めるのだろう


解り合える人が
一人しかいないのなら
二人だけの世界をつくって
何がいけないの
愛し合えるたった一人と
手を取り合って
何がいけないの


話が通じない相手に
何を言っても通じないから
信じるものが違う相手に
振りかざす正義は傲慢だから
だから彼らは




だから彼らは
追放されたことにしたんだ




いつまでも
終わらないでと
願ってしまう
エンドロールのような
うとうとと心地良く
眠ってしまいそうな
果てしなく続く
穏やかな信頼と
互いの眼差しの中に
見つけた愛を
ただ守るために





愛することも
愛されることも
尊いってこと
命のはじまりも
星のおわりも
美しいってことを
二人だけはずっと
忘れないように





噛じってもいない
りんごをさ





食べたことにしたんだよ

言葉の海 hana