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昔の妖怪51 『一本タダラ』

妖怪の本を参考にして

少しアレンジ入れて描いてみた。

良かったら見て下さい。



では

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昔の妖怪51『一本タダラ』

和歌山県と奈良県の境の果無(はてなし)山脈では、

このような目を持つ一本足の妖怪で、

12月20日のみ現れるといい、

この日は【果ての二十日】と呼ばれて

厄日とされた。

果無の名の由来は【果ての二十日】に

人通りが無くなるからだともいう。


奈良県の伯母ヶ峰山でも同様に、

12月20日に山中に入ると

一本だたらに遭うといい、


この日は山に入らないよう戒められている。

こちらの一本だたらは電柱に

目鼻をつけたような姿といい、

雪の日に宙返りしながら一本足の足跡を

残すという。


奇怪な姿のために恐ろしい妖怪だが、

人間には危害を加えないという。

高知では【タテクリカエシ】といって、

夜道を転がる手杵状の妖怪の伝承があり、

伯母ヶ峰山の一本だたらは

これと同じものとの説もある。


また伯母ヶ峰山の一本だたらは、

猪笹王(いのささおう)という鬼神を

指すこともある。


これは背中に熊笹の生えた大イノシシが

狩人に撃ち倒された後に亡霊なったもので、

一本足の鬼の姿で峰を旅する人々を

襲っていたが、丹誠上人という高僧によって

封印され、凶行はおさまった。

しかし封印の条件として年に一度、

12月20日だけは猪笹王を解放することを

条件としたため、


この日は峰の厄日とされたという。

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