見出し画像

最初の誕生石シリーズでは、標本を持っている石を挙げていたため、8月のサードオニキスだけ抜けていました。新たに加わった誕生石の中にも標本石のないものがありましたので、サードオニキスも加えます。

オニキスは黒ではない

なぜか日本の市場では、オニキスというと黒だと思われているようですが、黒いカルセドニーの名称は「種:カルセドニー/変種:ブラック」です。

オニキスとは、縞が平行になっている石で、白と黒が多いです。
平行でない縞のカルセドニーはアゲートと言います。
慣れないうちは種がカルセドニーと鑑別できても、変種で間違うことが多々あり……。

カルセドニーは潜晶質クォーツと言って、クォーツ(水晶)と同じ成分の微細な粒が集まっているため、その隙間に染料をしみ込ませて染めることができます。

なぜブラックをオニキスと呼ぶようになったか、一つの原因は
「オニキス(白黒の縞)の白い部分を黒く染めて全部黒にしたから」
ではないかという説を、そういえば授業で聞いたような気がします。

サード

ではサードオニキスとはどのようなものでしょう。和名は赤縞瑪瑙、教科書的には次のような説明です。

ホワイトまたはブラックの平行な縞がサードの色と交互になって縞をなしているオニックス

GEM REFERENCE GUIDE (GIA)

カルセドニーには色々な種があり、似た石では「カーネリアンがtea brown、サードがcoffee brown」と習いました。サードの方がカーネリアンより暗く、彩度が低い感じです。

いつもはわかるのですが試験のように緊張した時に間違うかもしれないということで、試験の日には何の石を身につけても別に構わないと聞いた私たちは、御徒町でカーネリアンのブレスレットを買い、試験当日は着用して臨みました。

ところがですね、そんなわかりやすい石は試験には出ないんですよ!!
ち~ん。

↓この中にサードオニキスの写真があります。

カーネリアンの中に、サードとの見分け方があります。

カルセドニーは色々な変種があって本当に面白いです。
色の層を生かして、ストーンカメオとして用いられることが多いので、目にしたことはあるかもしれません。有名なカッティングセンターはドイツにあります。

#誕生石 #8月 #8月の誕生石 #サードオニキス #サードニクス #カルセドニー #縞 #サード #宝石鑑別 #GIA #GraduateGemologist #私の仕事 #毎日note #エッセイ #スキしてみて

この記事が参加している募集

スキしてみて

スキ、コメント、シェアも大歓迎! いただいたサポートは、カウンセリングルームを開く際の資金にします!