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尿もれには「ギューーーーーッ」と「キュッ、キュッ、キュッ」

◆骨盤底筋の筋トレ

骨盤は底のない桶のような構造をしており、
その底にハンモックのように張っているのが骨盤底筋です。
骨盤底筋は、骨盤内の、膀胱、子宮(女性の場合)、大腸を支えています。

また、骨盤底筋は、尿道をしめる役割をになっています。
年齢とともに骨盤底筋が衰えてくるため、尿もれを起こしやすくなります。
尿もれなどの尿トラブルには、骨盤底筋の筋トレが有効です。

〔やり方〕
①あおむけに寝ます。
②両膝を少し立て、足を肩幅に開きます。
③男性は肛門と陰茎の付け根を、女性は肛門と膣、尿道を意識して、
おへそに向かってギューッと引き上げるイメージでしめます。

◆速筋と遅筋を鍛える

骨盤底筋の筋トレに、2つのやり方があります。
その説明の前に、「瞬発力」と「持久力」について考えてみましょう。

体育のスポーツテストで、「50メートル走」と「持久走(1kmや1.5km)」があったでしょう。
どちらが得意(または好き)でしたか。

どっちも得意、どっちも苦手という人もあったでしょうが、
得手不得手があったのではないでしょうか。
50メートル走はクラスで上位なのに、持久走はまるっきりダメとか、
その逆もあったでしょう。
このような差は、筋肉の差によります。

50メートル走のときに使う筋肉を「速筋」
持久走のときに使う筋肉を「遅筋」と言い、別の筋肉なのです。
2種類の筋肉のつき方が人によって異なるため、
得手不得手ができるのです。

話を骨盤底筋の筋トレに戻します。
骨盤底筋には、速筋と遅筋が混じっており、
両方を鍛えると、より効果的です。

◆「ギューーーーーッ」と「キュッ、キュッ、キュッ」

〔遅筋の鍛え方〕
ギューーッと10秒間しめて10秒休みます。
これを10回行います。

〔速筋の鍛え方〕
瞬発力の勝負です。
キュッと2秒間しめるのを3回繰り返します。(キュッ、キュッ、キュッ)
10秒休憩して、またキュッ、キュッ、キュッとしめます。
10回やりましょう。

つまり、「ギューーーーーッ」が10回、
「キュッ、キュッ、キュッ」が10回です。

これを1セットとして、1日に3セットすれば効果があるという科学的根拠があります。

参考文献
1)高橋悟ほか:『頻尿・尿もれ泌尿器科の名医が教える最高の治し方大全』,文響社,2020

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