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片足立ち歯みがきで、筋肉とバランス感覚をつけよう

◆一本足打法

「一本足打法」というと、ホームラン王の王貞治さんです。
若い人は、野球選手と言えば「オオタニさーん」であって、
「オウサダハルさん」は知らないかもしれません。

60歳以上の人なら知らない人はないのが、王貞治さんの一本足打法です。
右足を高く上げて打つ独特の打法でホームランを量産し、
通算868本は現在も破られていないホームラン記録です。

王さんは最初から一本足打法ではありませんでした。
プロに入り4年間は「二本足」でした。
荒川コーチの発案と、猛特訓により一本足打法を完成したのです。

とはいえ、一本足打法が自分のものになるのに2年かかったと、王さんは述懐しています。
一本足で立っている時、子どもが腕にぶら下がってもびくともしなかったと言われています。

◆片足立ちをしてみよう

筋力をセルフチェックしてみましょう。
目を開けたまま、片足立ちをしてみましょう。
何秒できますか。

5秒以下・・・・サルコペニアの可能性大です
15~30秒・・・60~70歳代の筋力です
40~60秒・・・50~60歳代の筋力です

やってみると、60秒は少しきついことが分かりました。

「人は血管とともに老いる」

カナダの医学者ウイリアム・オスラーの名言です。
食生活の改善により、脳血管障害は減ってきました。
代わりに寝たきりになる人が増えてきました。
元気で長生きを実現するには、筋肉の衰えを防ぐ必要があります。

「人は筋肉とともに老いる」
は、荒井秀典博士の名言です。

血圧を下げる薬など、血管老化に効く薬はあっても、
筋肉の衰えに効く薬はありません。
寝たきりになりたくなければ、筋肉を鍛えるしかありません。

◆片足で歯を磨こう

加齢とともに弱ってくるのは、足腰の筋肉です。
診察室でイスから立ち上がった高齢者が、
よろけて転倒しそうになる光景を目にします。

まず鍛えるのは、足腰の筋肉でしょう。
生活習慣に溶け込んだ筋トレがあります。
「片足立ち歯みがき」です。

片足で立って歯みがきをしてみましょう。
筋トレとバランス感覚が同時に鍛えられます。

転倒防止のため、何かにつかまった方が安全です。
慣れてくると、片足で上の歯を2分、反対の足で下の歯を2分磨けるようになるでしょう。
筋力がついてくると、片足スクワットができるかもしれません。

参考文献
1)荒井秀典:『寝たきりにならなずにすむ筋肉の鍛え方』, 河出書房新社,2016

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