見出し画像

読書記録:喋々喃々🦋『男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子』

2023/07/25 「喋々喃々」小川糸

ややネタバレあり。お気をつけて!

あらすじ

東京・谷中でアンティークきもの店「ひめまつ屋」を営む栞(しおり)。きものを求めるお客ばかりでなく、ご近所さんもふらりと訪れては腰を落ち着ける、小さなこの店に、ある日、父とそっくりの声をした男性客がやってくる。その人は、栞の心のなかで次第に存在感を増していき――人を大切に思う気持ち、日々の細やかな暮らしが、東京・下町の季節の移ろいとともに描き出される、きらめくような物語。
谷中・根津・千駄木近辺に実在するお店や場所も多数登場し、街歩き気分も楽しめる作品。『食堂かたつむり』で鮮烈なデビューを果たした小川糸の第二作。

【喋々喃々(ちょうちょうなんなん)】男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子。

Amazon  
https://www.amazon.co.jp/喋々喃々-小川-糸/dp/4591108406

私が好きな言葉たち

私はいつも好きな台詞、言葉、描写などを見つけると付箋をつけて、記録する。

この記録をここから始めるよ🎐


夜になると花達が騒ぐのか、どこからともなく甘い匂いが流れてくる。私は、体いっぱいにその香りを吸い込んで、それからゆっくり吐き出した。

p.63
一緒に深呼吸しちゃった。


タクシーで送ってあげると言われたけど、私は断って、歩いて帰ることにした。まだ、春一郎さんと会えた余韻を楽しみたかった。

p.150
わかる。好きな人と飲んだ帰りは歩きたくなる🍶

向こう側から春一郎さんの手がすっと伸びてきて、私の頬に優しく触れる。きっとイッセイさんも、こんなふうにただ弥生さんと向かい合って食事をしたかったのだ。

p.183

いつかまた、雪道君とはどこかでばったり会えると信じていた。その時は笑顔で手を振り合って、お互いに恋人や奥さんを紹介い合えると思っていた。根拠がなくても、そう信じて疑わなかった。

p.245

「お元気で」

言うそばから、涙があふれた。

「お前さん、幸せになるんだよ」

p.365
優しいおんちゃん。


この本を読み終わって。

手にとった理由📚

美味しいごはんの描写が見たかったのと、恋愛ものを読みたかったのもあって手に取った。

この作家さんの本はよくインスタとかで見てたし、興味があったので読みたいと思った。

高知県大月中柏島の定食屋さん😋


感想🕊️

春一郎…。罪な男だ。

こういうタイプに沼ると長引くんよな。でも二人の雰囲気はすごく素敵だった。

この作家さんは綺麗な言葉を使う人だな。四季の言葉や話し方も。

花の描写も綺麗で、花好きにもたまらんと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?