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Diary 2023/09/27 海外在住

カリフォルニアにいる友人から、ターゲット(家庭用品を扱う大手チェーン店)が、店員の安全が守れなくなっている状況を顧みて、サンフランシスコやシアトル、ポートランドなど9店舗を閉店すると発表したよと連絡がありました。
なんてぇこった>ターゲットをこよなく愛する私
安全が守れないから閉店って、アメリカ全土、そこまで治安が悪くなっているのかと愕然。
ニューヨークやカリフォルニア在住の友人らから、ホームレスがものすごい増えている、朝でかけると道に人糞があっちこっちにあってうっかり踏んでしまうレベル、今まで安全だった場所でも、真昼間に窃盗やら盗難やらおきまくるという話を聞いてはいました。
周辺、出張以外は海外に旅行で行く人はおらず。
円安だし、あっちこっちでなんかいろいろ起きているから、今はみな控えているようです。

私は残念ながら海外在住する機会は得られなかったのですが、友人知人には多数外国在住者がいます。
男性がひとり、日本からニューヨーク本社に異動した以外は、全員日本人女性、全員結婚が移住のきっかけです。
場所はアメリカ(ロス2人、ニューヨーク2人)、台湾2人、スペイン、イタリア、チェコ、シンガポール。
このうち、現地で仕事をしている人は3人。
スペインにいる友人はもともとワイン関係が縁で結婚して移住となったので、現地の物産を日本に広める仕事をしており、イタリアにいる友人は翻訳の仕事をしています。シンガポールにいる知人は、現地の会社に就職してから移住したので、現在もそこで働いています。
ニューヨークにいるひとりはいわゆる富裕層なので、たまに「ヨーロッパで仕事する機会があったから」みたいな短期的な仕事をしているようです。
結婚して住む事はできても、働くとなると他にいろいろ制約が出てくるので、働きたくても働けないという状況もあるし、異国で子供を育てるのはかなり大変なので結果的に仕事していない人は割と多いように思います。

そう考えて見ると、結婚して相手の国に行くのは概ね女性という事がわかります。
男性で、結婚相手の国に移住したという人は仕事関係で2人いますが、どちらも奥さんが家計を担っている人たちでした。
単身で海外在住を目指した人も大勢いますが、残念ながら知己で成功した人はいません。
オーストラリア移住を考えた友人は、もともとオーストラリアからの帰国子女で大学も現地卒でしたがあきらめざるをえず、イギリスで英語を学んで一年ほど現地で働いていた元同僚も結局帰国しました。
いずれも就労ビザ、あるいは長期在住ビザの取得はほぼ不可能だった事が理由です。
ちなみに私もアメリカで働かないかという話をいただいた事がありますが、結局ビザが下りずにだめになりました。
そういうのはやっぱりご縁、そういう運命じゃないと行かれないんだなと思っています。

コロナ関係もだいぶ落ち着いてきた事もあり、ワーキングホリデーに行く人もだいぶ数が戻ってきているようです。
先日、なんとしてもニュージーランドに住みたいから、まずワーホリで行くという人の話を聞きました。
あれは年齢制限もあるし、行ってみたい国が対応しているのであればとても良いシステムだと思うので利用しない手はないと思いますが、心配な点もあります。
なんか一時SNSで、外国ではウェイトレスでもこんなに稼げるみたいな話がまわってきた事がありましたが、私のまわりでは「あぶね~話」というふうに語られていました。
時給や給料が高いのは何よりなんですが、日本のものと単純に比較するのは超危険、現地の物価(とくに家賃)顧みるとそれでも足りないというケースは多々あり。
雇用形態もどういうものかわからないし、医療保険や社会保険関係どうなってる?って問題もあります。
ちょうどコロナが始まった頃、ゲーム友のひとりがワーホリに申し込もうとしていた時期と重なっていて、相談を受けました。
専門職の彼は、その国で仕事に繋がる学校に行きたくてずっとお金を貯めていたそうで、しかもワーホリ申請可能ぎりぎりの年齢でした。
ものすごくバッドタイミング。
ぶっちぎってワーホリに行っちゃった人もいたそうで、自分どうしようと悩んでいた彼に、私は「行かない方がいい」と言いました。
パンデミック状態で知り合いもいない、行った事のない外国に行くのはとにかくリスクが大きすぎます。
そういう状態で借りれる部屋があるかどうかもわからないし(外国人はとくに)、街が封鎖になったら知己もいないし地元情報もわからないから完全に詰む、しかも本人がコロナに罹患した場合、保険はどうなるかのかも不明。もし重篤化した場合、とんでもない額の医療費の支払いがくるかもしれません。
もし、縁があるならきっとまた必ずチャンスは巡ってくるよ。
そう伝えました。

オーストラリアのシドニーに遊びにいった時、繁華街のアロマの店にはいったら、日本人女性のスタッフに声をかけられました。
「こちらにお住まいなんですか?」と聞かれて、「いえ、旅行で来ました。今日日本に帰ります」と答えたら、突然その方が泣き出しました。
びっくりした。
よくよく話を聞くと、数年前にワーホリで来た彼女、働いていたアロマショップで就労ビザのサポートをしてくれたおかげで、ずっとそこで働いているとのこと。
けれど、長く住んでみてわかった。
日本人の多くは日本人同士でツルんでいて、そこにいたら現地になじむ事はできない。けれど、所詮外国人の自分、現地のソサエティにはいって馴染む事も難しい。
給料は安くて、生活はぎりぎり。お金は貯まらない。将来性があるとは到底思えない。
日本に帰る事も考えたけれど、何年も離れていて、今更日本で自分にできる仕事があるのかどうかもわからない。
帰りたい。でも怖い。どうしたらいいのかわからない。
真面目な人なんだろうなぁと思いました。
ワーホリで働いていて就労ビザのサポートしてもらう事になったって人、そうは多くないと思います。
きっと真面目に誠実に働く人だったんでしょう。
たぶん、真面目だからそうやって悩んでしまったのだとも思いました。
どこへ行っても所詮、自分は外国人なんだってそれ、わかります。どんなに馴染んでも所詮は外国人だから。
異国で暮らすのって、日本に暮していてはわからない大変さ、たくさんあると思うし、独身者の彼女にとって、将来への不安はものすごく大きかったと思います。(要領の良い人だったら、彼氏作ってさっさと結婚するって選択もわりとあるので)
けれど、帰国してワーホリ経験者たちにその話をしたら、私とはまったく違う考えが返ってきて驚きました。
「甘い」
みんな、声を揃えてそう言いました。
「そんなの当たり前だ。経済的に不安ならとにかく日本に戻ってきて、それから考えるしかない」
みんな、すごくタフだった。

海外在住になった女性たちの話を聞くと、四十代後半あたりから、「自分の国に帰りたい」という気持ちが大きくなるそうです。
日本に長く住んでいたアメリカ人も、アメリカに長い知人も、他の人たちからも同じ言葉を聞きました。
最初にみんなが言うのは言葉。
母国語で暮らしたいとなるらしい。
それで、家族を置いて母国に帰ってしまった人もいます。
夫がいなくなった時、年取った自分は異国でどう生きていくんだろうって考えている人もいました。

長期で住むとしたらどこに住みたい?と聞かれる事がよくありますが、私はニューヨーク、香港、ヘルシンキがいいなと思っています。
免許持っていないので移動手段が楽な都市、文化施設が多い、おいしいご飯が食べられる事。
ヘルシンキは編み物が盛んなので、そういう店巡りやグループに参加してみたいです。
ただしどれも、潤沢な資金があっての話。
安全性と快適さを前提に、楽しい日々を過ごすにはお金がないと難しいというのは身にしみております。
そんな身分にはまだまだ遠いので、それまでは旅行を楽しむという事で。




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