見出し画像

いい会社の定義

いい会社と人は言うけれど、具体的にそれはどういう会社のことをいうのか? となると、わりと曖昧たよなと思います。
社会保険がちゃんとしてるのは最低限の必須条件として、ホワイト企業/ブラック企業の定義って明確にあるわけではない。
年収での契約だと残業代でなくて当たり前だし、外資系だと、それこそ24時間対応で仕事してるなんてのもわりとあります。
落ちどころは給料の額だったりしますが、それたって納得の度合いは人によって違うし、必ずしも高いとは限らない。
組織がきちんとしてるのは当然と考える人も多いと思いますが、外資系だとそんなのあってないようなものだったりするのはよくあることで、オーナー企業だったら組織なんて型式だけだったりもします。
コンプライアンスや人事がちゃんと機能してない会社もやまほどあるし、パワハラ、モラハラ、セクハラ放置なんてところも珍しくない。
有名企業だから、大手だから、なんてのもまったくあてにならず。
中に入ってみたらびっくり。。。なんてのは驚くに値しない。部署によって違うし、上司によって違ったりもします。
じゃあいい会社ってなによ?となると、結局、自分にとって居心地のよい会社ってことなんだろうなと、最近思うようになりました。

だがしかし。

この、“自分にとって居心地の良い会社“ ってのが曲者で。
暴言はきまくり、パワハラしまくりの人が放置されてる会社ってのもわりとありまして。意地悪も陰口も足の引っ張り合いも当たり前っていうのも、珍しくありません。
その会社は、そういう人たちにとって居心地の良い会社になります。
あります、そういうところ、けっこう普通にある。
次々と被害者がでようが、毎日怒鳴り声が社内に響きわたろうが、耐えきれなくて辞めていく人が次々でようが、あからさまひどいことが堂々と行われていようが、彼らにお咎めなし。
なんでそんなことに?ってなりますが、まぁ、理由はいろいろ。
やたら営業成績がいいとか、上の人間が能無しのーたりんでそれがいかんことだと認識してしてないとか、もしくは、みんな揃って触らぬ神に祟りなしの放置プレイか、あるいはもともとそういう連中の棲み処になっていたんだとか。
そういう会社は、そういう人にとっては良い会社になるので、結果としてそういう人達が多いし、彼らの価値観や考え方が会社の常識みたいになっています。

そこまではいかないけれど、いわゆる 価値観が違う って部分にも、良い会社かどうかというものは問われます。
例えば、しょっちゅう会社の飲み会があって大騒ぎするのが暗黙のルール、あっちこっちで陰口や悪口ばかりが話題、プライベートを根ほり葉ほりほじくられるのが当たり前、仕事よりみんなとの調和を重視しろと圧かけられる、とかね。
それが良い悪いではなく、それが自分にとって良い環境、良い状況であるか。
会社って場所は、本当に類は友を呼ぶ世界で、似たようなタイプの人間が長く働く事になります。
良くも悪くも、合わない人はいなくなる。

英語を使って仕事しましょう!がうたい文句だった外資系企業、窓もない狭いオフィスに寿司詰めで、業務上、40度の熱があろうが親が死のうが、基本休み取るのは不可能って状況、しかも給与もびっくりするほど低い。
管理職はほぼ外国人で占められていて、普段はフレンドリーだけど、何かあったら責任逃れ。しかも実際に使う英語は、そう滅多にない彼らとのコミュニケーションだけ。
英語使えると期待して入社したという人達が、「正社員ではいってしまったから早々に辞めるわけにはいかないし、ぎりぎり一年はがんばるしかない」と暗い顔で話してくれた事があります。
パワハラ上等放置の会社の話も、それなりの数聞いています。
世界中で名前の知られている会社でも、社内紛争がすごくて仕事どころじゃなかったり、外資系企業なのにやたら縦社会で長いものにまかれているものが幅をきかせているといった所もあります。
社長秘書で入社したら、社長一家の召使状態で、週末も子守と家事の手伝いに駆り出されたという人もいたし、怒鳴り声上等の会社の話もわりと聞きます。でも、そういう会社でも「働きやすい良い会社」と言っている人もいるわけで。

個人的に、「あそこは良い会社だったな」と思ったところは、働きやすく、人もよかった会社でした。
私は仕事にやりがいというを必要としていないので、そちらの方面についてはわかりませんが、無茶苦茶忙しかったし、大変でしたが、働く環境はとても良く、そこで働いている人達も概ねきちんとした人達でした。
そういう所は、経営陣及び管理職の人の多くがひじょうにまっとうで、人としても良い人達でした。きちんとやるべきことをやり、見るべきところを見ていた。もちろん、まったく問題がないわけではありませんが、何かあっても受け皿があり、まっとうな対応がなされていて、組織も一応きちんとしていたと思います。
ただ残念ながら、そういうのって面接じゃあわからない。
正直、良い会社にはいれるかどうかって、がちゃ だと思ってます。
私は仕事を探す時、エージェントにお願いしますが、彼らもそこまではわかりません。
採用条件(概ね給与)がとてもよかったので入社したが、ものすごく暇で仕事のレベルも低い。このままここにいたら、自分のためにはならないとわかっているが、辞める理由が見つかないと悩んでいた人もいたし、逆に、ものすごい大変な採用条件をくぐり抜けた精鋭として、素晴らしい条件で働き始めたにも関わらず、あまりの業務量に疲弊して、早々に退職してしまったという人もいます。
何を以ってよしとするかって、本当にとても難しい事なのかも。
自分にとって何が一番大事なことか、転職の時は、それを明確にしておく必要がありますが、仕事をするにあたり、自分なりの落ちどころもきちんと持っておく必要があるなと思っています。



                                                                                                                                                                                                                   



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?