見出し画像

本当の防災を知っていますか?

お裾分けシリーズ2020、第9回(7月13日)のゲストは、デイビッド・佐伯潤さん。佐伯さんは、災害対応のプロ。

国士舘大学 防災・救急救助総合研究所 嘱託研究員/教官、鉄道系サービス会社BC研究センター 主任研究員/人命安全研究会・座長と、さまざまな肩書きをお持ちです。

災害直後、あなたはどうしますか?

さて問題です。

あなたは今、市ヶ谷キャンパス1階、無印良品の店舗に立ち寄ろうとしています。歩道から敷地に踏み入れた際に、窓の向こう、店内飲食スペースに滞留中のお客さんのうち4名が倒れ、2名が嘔吐、1名が助けを求めてふらふらとエントランスに向かってきています。あなたはどのような行動をとるべきですか。 

市ヶ谷キャンパスを知らないとわかりづらいかもしれませんが、単純にカフェと置き換えて考えてみてください。

若くてやさしい人は、もしかすると助けに行ってしまうかもしれませんね。わたしは若くないので、この問題を読んですぐに頭に浮かんだのが「地下鉄サリン事件」です。生物兵器が使われたケースですね。自分が被害に遭う可能性があるので、近づくのは禁物。だから、「消防署に電話する」が正解です。

2名倒れたらテロを疑うことが鉄則だそうです。誰もそこから出さない、入らない。封鎖が必要とのこと。

警察署に電話すると「事故ですか、事件ですか」と聞かれます。これには答えられないですよね?

消防署に電話すると「消防ですか、救急ですか」と聞かれ、状況に応じて、消防から自動的に警察に連絡がいくようになっているそうです。なるほど、勉強になります。

訓練の価値は失敗にある

日本では、ほぼ全員避難訓練をしたことがあるけれど、訓練での失敗経験は8%。でも、実際の現場ではうまく行かないことも多く、失敗を経験しなければ本番で失敗したときにリカバリーができません。

災害時に大切なのは、素早い判断

災害時には、早く考えて答えを出す。早い決断が大事と言います。ここで問題。まずは、あなたの大切な人を思い浮かべてください。

災害現場、あなたの目の前で大切な2人が倒れています。
どちらか1人だけ助けることができます。
 AさんとBさん、どちらを助けますか?
10秒で答えてください。

AさんでもBさんでも正解。不正解は「決められない」こと。

災害時の失敗は「判断をしないこと」。判断しないと助けられるものも助けられない。素早く判断するトレーニングが大事なのですね。日本人が苦手なことですね、素早い判断て。

防災訓練の基礎って何ですか?

絶対的なルールは、自分自身の安全を最優先すること。自分を守れない人は、他人を助けることはできません。飛行機でも酸素マスクは親が先につけるように言われますよね?

防災とは

①未然に防止
②被害の拡大を防ぐ
③復旧を図る

平時を取り戻すのが、防災の究極の目的。だから、訓練を受けていないのに、助けようとしないこと。逆に被害を広げることになるからです。(要は、助けないといけない人が2人に増えてしまう)

・・・と、次から次へと災害時の基本を教えてくださるのですが、何しろ講義は1時間ちょっとですので、実際の訓練はできません。災害を広げないためにやるべきことは、意味のある訓練なのですね。国民全員必須で受講すべきではないでしょうか、これは。

このnoteは、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論のお裾分けシリーズです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?