角めぐみ

NPO法人ハナラボ 代表理事/武蔵野美術大学 非常勤講師/女子学生を未来の社会変革の担…

角めぐみ

NPO法人ハナラボ 代表理事/武蔵野美術大学 非常勤講師/女子学生を未来の社会変革の担い手に変身させるべく、各地でソーシャルデザインプロジェクトを行っている。経産省キャリア教育アワード2017 奨励賞受賞/武蔵野美術大学大学院修了/東京工業大学大学院博士課程在籍

マガジン

  • ハナラボスタッフの日々

    • 6本

    「ハナラボに関わる人々の等身大の想いで、読んだ皆さんに明日への栄養をお届けする」を目標に、様々なトピックスをみなさんにお伝えしていきます。

  • デザインについて考えた。

    デザインについて考えた記録です。 武蔵野美術大学大学院の授業にゲストに来てくださったみなさんのことばを紹介するとともに、その時々考えたことを綴っています。

  • ハナラボ学生の日々

    • 2本

    ハナラボで活動する学生の日々を綴るマガジンです♩

最近の記事

目に見えないけれど、かんじんなこと

「かんじんなことは、目に見えないんだよ」 こう言ったのは、星の王子さまに出てくるキツネです。 そう、かんじんなことは目に見えない。 目に見えることをベースに考える科学の世界。 それによって肝心なことが見えるようになることもあるけれど、やっぱり目に見えないことは「ないもの」とされてしまう。 今まで見えなかったことってなんなのか。 真剣に考えて向き合う。ある意味、格闘技に近い。 「そんなものないんじゃないの?だって目に見えないんだから」 そう直接言われたわけではないけれ

    • イノベーションとは何か?

      お裾分けシリーズ2020の最終回、第14回(8月17日)のゲストは赤池学さん。ユニバーサルデザイン総合研究所代表であり、科学ジャーナリストでもある赤池さん。講義のテーマは「イノベーションとは何か?」です。最終回にふさわしい、ど真ん中のテーマですね。 赤池さんの元々のご専門は生物学と昆虫発生学。読売新聞社を経て、1996年にユニバーサルデザイン総合研究所を設立されました。 バリアフリーからユニバーサルデザインへ赤池さんの原点は、ご家族にあります。31歳でお父さまが倒れて障が

      • UXが社会を変える。アフターデジタルの世界

        お裾分けシリーズ2020、第13回(8月10日)のゲストは、藤井保文さん。株式会社ビービットの東アジア営業責任者で、2014年から台湾支社、2017年から上海に駐在。ベストセラーにもなっている「アフターデジタル」の著者でもあります。 一体、「アフターデジタル」の世界って、どんな世界なんでしょう? その前に、デジタルの世界ってどんな世界なんですか? オンラインがオフラインを覆って、元々オフライン行動だった生活全てがデジタルデータ化して個人に紐付き、あらゆる行動データが利用

        • 伝統工芸とテクノロジーをかけあわせて生まれたものは

          お裾分けシリーズ第12回(8月3日)のゲストは、上町達也さん。上町さんは、アーティスト集団、「secca inc(株式会社雪花)」の代表。身体性とテクノロジーを組み合わせながら、伝統工芸に新たな息を吹き込む。そんなお仕事です。 ストイックで繊細。上町さんをひとことで表すとすれば、ストイックで繊細。カメラメーカーで7年デザイナーとして仕事をしたのち、食体験とものづくりを掛け合わせて起業しようと独立。まずやったことは、現場を知ること。就農とレストランでの修行、そしてこだわり尽く

        目に見えないけれど、かんじんなこと

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        記事

          石巻から世界に広がるDIY工房

          お裾分けシリーズ2020、第11回(7月27日)のゲストは芦沢啓治さん。芦沢さんは建築家。建築やインテリアだけに留まらず、家具やプロダクトのデザイン、工房運営、展示会デレクションまで手掛けています。 今日のお話の中心は、工房運営。この工房とは「石巻工房」です。 石巻工房とは、東日本大震災後に石巻に暮らす人々が自らの手で、生活環境を整えることができるように設立された工房です。それを立ち上げたのが、芦沢さんでした。 震災後に見た風景元々は石巻にクライアントがいた関係で、震災

          石巻から世界に広がるDIY工房

          地域文化商社のお手本。

          地域文化商社「うなぎの寝床」。地方創生に関わる人なら、一度は耳にしたことのある、お手本ともいえる存在ではないでしょうか。お裾分けシリーズ2020、第10回(7月13日)のゲストは「うなぎの寝床」代表の白水高広さんです。 うなぎの寝床といえば、これ。もんぺです。どれを買おうかな〜と迷っている最中なのですが・・・まあ、みなさんも見てください。 もんぺに使われている生地の中心は、福岡県南部の筑後地方で200年以上にわたって織られる久留米絣。以前からもんぺは作られていましたが、手

          地域文化商社のお手本。

          本当の防災を知っていますか?

          お裾分けシリーズ2020、第9回(7月13日)のゲストは、デイビッド・佐伯潤さん。佐伯さんは、災害対応のプロ。 国士舘大学 防災・救急救助総合研究所 嘱託研究員/教官、鉄道系サービス会社BC研究センター 主任研究員/人命安全研究会・座長と、さまざまな肩書きをお持ちです。 災害直後、あなたはどうしますか?さて問題です。 あなたは今、市ヶ谷キャンパス1階、無印良品の店舗に立ち寄ろうとしています。歩道から敷地に踏み入れた際に、窓の向こう、店内飲食スペースに滞留中のお客さんのう

          本当の防災を知っていますか?

          知ろうとすると世界は閉じていくのよ

          お裾分けシリーズ2020の第8回(7月6日)。今回のゲストは、アメ横の呑める魚屋「魚草」代表の大橋磨州さんです。 魚草はこんな場所。混沌が詰まっている小さな空間です。 大橋さんはアメ横で働くようになるまで、東大の大学院生として文化人類学を学んでいました。そのフィールドワーク先がアメ横。そしてアメ横に魅了され、大学院を退学して魚屋に就職したという、ちょっと変わった経歴の持ち主です。 どんだけパンクな人なんだろう?と思っていたら、画面越しに見る大橋さんは痩せ型の文化系男子。

          知ろうとすると世界は閉じていくのよ

          人は問題解決ではなく進化を欲している

          お裾分けシリーズ2020 第7回(6月29日)のゲストは、インフォバーンの取締役&京都支社長を務める、デザイン・ストラテジスト井登友一さんです。インフォバーンには、むかーしWebデザイナーをしていた頃、訪問したことがあるような気がします。会社の事業領域も大きく変化しているんだなあとしみじみ。 それで、デザイン・ストラテジストってどんなお仕事なんでしょう? 既存の枠組みに異議を唱えていく立場。 クライアントに批判的なことをいう、トラブルメーカー。 質の高いトラブルを起こして

          人は問題解決ではなく進化を欲している

          ポストインダストリアル時代のデザイン

          お裾分けシリーズ2020第6回。6月22日のゲストは哲学者!デザインと哲学?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、デザインと哲学は切っても切り離せない関係なのです。 改めてゲストをご紹介しましょう。九州大学大学院芸術工学研究院教授の古賀徹さんです。ご専門は哲学。2019年に「デザインに哲学は必要か」という著書を出版されています。 講義のテーマは「ポストインダストリアル時代のデザインとリーダーシップ」。うわあ、面白そう!(って思う人はどれくらいいるんだろ?面白いと思った方

          ポストインダストリアル時代のデザイン

          ニコニコ学会βの熱量を生み出した、共創イノベーションのひみつ

          ニコニコ学会βって聞いたことありますか?2011年から2016年までの5年間限定で運営された、市民と研究者が出会う「学会」です。この仕掛け人が本日(6月15日)のゲスト、江波浩一郎さん。お裾分けシリーズ2020、第5回です。 パターン・ランゲージから共創のしくみを考える江波さんの仕事は「創造の基盤をつくる」こと。大学院在学中から、インターネット上の繋がりを可視化する作品をつくるなど、メディアアーティストとして活動してきました。ネットワークのビジュアライズは最近ではよく見る表

          ニコニコ学会βの熱量を生み出した、共創イノベーションのひみつ

          素材と、果てしない好奇心と

          お裾分けシリーズ2020、第4回。6月8日のゲストは、プロダクトデザイなーの川上元美さんです。 たぶん、誰もがどこかで出会っている、川上さんのデザイン。大御所デザイナーです。時代の変化を捉えながら、テクノロジーも利用しながら長く使えるプロダクトをデザインされています。テニスのラケット、包丁、複層ガラス、オフィス家具、橋(!)などなど幅広すぎて書ききれません。商業施設やオフィスにある、二連のトイレットペーパーホルダーはきっとほとんどの人が見たことあるはず! 川上デザインルー

          素材と、果てしない好奇心と

          信念のひと

          さてさて、お裾分けシリーズ2020 第3回(6月1日)のゲストは、平井俊旭さん。「日本の地方にある価値を見つけ出して、人やお金を循環させる仕組みをつくる」雨上株式會社の代表です。ちなみに、武蔵美の卒業生でもあります。 現在は滋賀県高島市を拠点に活動していまして、高島市の発酵文化を生かした発酵食品のブランドも立ち上げられています。次世代漬け物「10% I am」、美味しいですよ!ぜひ試してみてください。 武蔵美卒業後は助手を経て、空間設計事務所のスーパーポテトへ。その後、S

          信念のひと

          ハナラボに足りないのは・・・因数分解!?

          NPO法人ハナラボの代表理事である私は、昨年度から武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科クリエイティブリーダシップコースで学んでいます。目的は、ハナラボの価値を可視化すること。 といっても、まだ修論にはほぼ手がつけられておらず、今年は研究に集中したい!です! 大学院の必修科目に「クリエイティブリーダーシップ特論」という授業がありまして、毎回素敵なゲストがお話をしてくださいます。このnoteでは読者のみなさんに、ゲストの素敵なお話をおすそ分けしていきます。 第2回(5月25

          ハナラボに足りないのは・・・因数分解!?

          カチカチのものをふわふわで柔らかいものに。

          NPO法人ハナラボの代表理事であり、武蔵野美術大学大学院クリエイティブリーダーシップコースの学生でもある、すみめぐみがお送りしています。 さて、大学院も2年目となりました。進化しているのかしていないのか、、、一歩進んで二歩下がる日々。 昨年に続き、クリエイティブリーダシップ特論のレポートを書くというミッションがあるのですが、締切が明日ということを先ほど知り、かなーり焦っております。どーするよ!まだ1本も書いてない。しかし、半数の院生は同じ状況なので、安心、、、してはいけな

          カチカチのものをふわふわで柔らかいものに。

          デザイナーとはどうあるべきか

          武蔵野美術大学大学院 クリエイティブリーダーシップ特論、最後のゲストは家具デザイナーの藤森泰司さん。家具だけでなくスペースのデザイン、地域材を使った取り組みまで活動の幅を広げています。 藤森さんと椅子との出会いは、ハンス・J・ウェグナー(Hans J. Wegner)のTHE BULL CHAIR。道具でもあり、彫刻でもある、その曲線で描かれている姿に魅せられたそうです。 椅子の概念を疑ってみるまずは、藤森さんの代表作をいくつか紹介したいと思います。 Fit http:

          デザイナーとはどうあるべきか