夕方に降る雨は少し冷たい
メイクの時間は45分、洋服を買いに行くときも、映画も、ライブハウスも、コンビニに行くときも。だから夜中のコンビニは僕の仕事だ。
洗面所を独占するので、そこから繋がったトイレには行けないし、彼女がメイクする作業も僕は見たことがない。
終わった、、、と言う彼女の顔は正直どこを変えたのかわからないし、すこし疲れている。
僕らはモノレールに並んで座り縦向きに揺られながら2つ先の駅を待つ。
ボヘミアンラプソディが観たかったが、わたしABBAが好きなのとよくわからない理由に承諾し、年越しのネット映画を過ごすための買い出しに来ている。
可愛いお酒も飲めばいいのにと思うが、彼女は西部劇のガンマンが好みそうなお酒を選び、僕より強く長く飲む。
彼女は酒瓶と天狗ジャーキーでかごを半分にし、僕はホットケーキの粉と蜂蜜と缶に入ったさくらんぼやホールトマトを残りに詰めた。
破けないように店員さんが2重にしたくれた袋をロッカーに入れショップを見て回ろうとしたが、彼女の目がそう言っていたので演者がいないステージの前でブルーシールを交換しながら食べた。
帰りはタクシーで帰るつもりだったが、モノレールから夕陽を見た。雨の隙間に少しだけ夕陽を見た。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?