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油絵画家 松永 健志さん

ハナウタカジツってこんな人。

片山 和洋さんって
桃のようにやわらかくてやさしくて、
パイナップルみたいに芯がある人

今回の紹介者は
油絵画家 松永健志さん

実は、片山さんとの出会いは「勘違い」がキッカケ。何があったかというと、「熊本ワイン」での個展に来たFB友人が、私の個展とハナウタカジツさんの両方についてFBに投稿していて。その中に、「商品が欲しい」というコメントがあり、てっきり自分のことだと思ってコメントしたら、実は片山さんに対してのコメントで……。でも、それがキッカケで片山さんからメッセージをいただき、しかも「ジンジャーボンバーを送るから描いてください」ってお仕事までいただいて。何てやさしい人なんだって感動しました。お話をしたり、片山さんのSNSを見たりするうちに、行動力があって、着眼点が面白い、普通の農家さんじゃないなって思いました。自信を持って果物を作っているのが、果物たちのおいしさから伝わってきます。

波瀾万丈な人生!
一度は諦めた画家の夢

 松永健志さんと言えば、2017年に突如現れた油絵画家という印象が強い人も多いのでは? インスタのフォロワーは2万人(2018年10月現在)、投稿すれば1,000・2,000いいね!は当たり前の人気画家です。さて、一体どんな人なのでしょう?
 高校時代から画家になることを夢見ていた健志さん。一度目の挫折を味わった22歳の頃、奥様の裕子さんと出会います。夢を叶える為に、ふたりは東京に行き原宿で路上販売をする生活を送るのですが、そう上手くは行きません……。絵が売れなければ収入はゼロ。裕子さんの少ない給料で食いつなぐ日々。腹持ちがいいジャガイモばかり食べていたそうです。そうしている内に夢を諦めることを決意。「安定・普通の道」を選ぶも、なかなか就職先が見つかりません。そんな時に起きた東日本大震災をキッカケに、故郷・熊本に戻ることにしました。

もう一度
夢を追う事を決めた
熊本の大自然

 熊本で待っていたのは、東京では味わうことが出来なかった豊かな自然。空の広さ、緑の多さ、匂い……さまざまな自然に感動し、「夢を追いたい」と健志さんは裕子さんに伝えたそうです。「そうなるだろうな〜」と裕子さんも予想していたというから、ふたりの絆の深さは相当なものです。28歳の時に入籍。市営住宅で暮らしながら、健志さんは、独学で油絵を学びます。裕子さんは、夢を追う担当の健志さんをサポート。そうやって約5年間過ごします。
 ふたりに転機が訪れたのは、2015年の「河原町アートアワード」。JIRO賞などを受賞し、長崎書店・長崎次郎書店での初個展「200円2000点の小品たち」(2017年3月開催)が実現しました。「子どもたちも原画にふれてほしい」という願いと、健志さん自身がたくさんの絵に癒され、助けられて来たことへの感謝の気持ちを込め、全てのポストカードに色エンピツで手書きしたのです。念願の初個展は大成功。作品が足りず追加した結果、2234点が人々の手に渡って行ったそうです。嬉しくて嬉しくて、ふたりは約1カ月間、毎日泣き続けていたそうです。

いつでもどんな時でも
幸せなふたり

 22歳の頃から、いつも同じ髪色だという松永さん夫妻。「貧乏時代は大変でしたね」と伝えると、「いつでも幸せです」と返って来ました。東京でのツラい時代もふたりで楽しく過ごし、絵が売れるようになっても、ふたりは変わらずいつも幸せなのです。
 「絵で成功したらふたりでずっと一緒にいられるね」と話していたふたり。油絵画家としての夢が叶うと同時に裕子さんもパートを辞めてサポートに専念。ふたりはずっと一緒です。慣れないSNSもはじめました。インスタのフォロワーがどんどん増えていく毎日にも、ただただ驚くばかり。さらに、人との出会いに感謝する日々を送っているそうです。「約1年半で10年分の出会いがあったみたいで、感動しています。そのせいなのか、ヒゲの伸び方が早いんですよ!」。トレードマークのヒゲはぐんぐん伸び続けているそうです(笑)。最後に、「たくさんの人からもらった刺激をパワーに変えて、ウナギのタレのように、新しいものを継ぎ足し継ぎ足ししながら、同じ味を出し続けたいです」と健志さん。二人三脚で、日常に寄り添う作品を作り続ける松永さん夫妻は、ハナウタカジツの片山夫妻と、どこか似ているような気がしました。(聞き手/ライター今村ゆきこ)

今回お話をうかがったのは
油絵画家 松永 健志さん
Instagram @matsunagatakeshi85


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