見出し画像

noteを続けていてよかった

こちらの記事で書いた、私が面接中に「菜々屋が好きなんです」と口走った会社だが、その後社長面接まで進ませていただくことができた。

一次面接の時から変わったスタイルの会社だったが、社長面接もまぁまぁ変わっていた。
いろいろと突っ込みどころのある面接だったが、最終的に私は社長と2時間にわたる会話のなかで、中学生時代から今に至るまでの全活動と当時の気持ちなどをすべて話すことになっていた。
社長ともう一人同席していた社員の方が一生懸命議事録のようなものをパソコンで入力していたが、きっとできあがったのは私のこれまで15年余りの人生回顧録である。
会社にとっては不要な産物だろう。私はちょっと欲しい気もする。

まぁ確かに在学中に能登に行き、子どもを生んで理学部化学科を卒業し、児童福祉の会社に入社して福島に帰ってきて、人材・広告業の会社の面接を受けている私は、客観的にみても異質な人間だと思う。
私が何を考え、何を軸に人生を生きてきたのかを知りたかったらしい。
文字通り「人となり」を大事にする社長のようだ。

一通り話をして、社長の話も聞いて、予定時間は1時間オーバー。

これほど型はずれな面接は初めてだったが、この面接で私はnoteを続けていて本当によかったと感じた。
感じた理由は次のようなもの。

日頃から自分の過去を振り返っていた

9年ぶりに福島に帰ってきて、時間が有り余っていることもあり、過去を振り返ることが多くなっていた。
振り返った過去は「自分自身が忘れないように」という意味合いも込めてnoteで発信していた。

noteで発信するということは、必然的に言語化・文章化をしている。
この作業をとおして当時の考え方や、そこから今の自分にいたるまでの道筋などを考えてきていたから、面接で
「当時どのように考えてそう行動していたのですか?
 当時大変だったことは何ですか?」
といった類の質問にもしっかり回答することができた。

また、能登へ行ったときのことについてはかなり深堀して聞かれた。
能登に行った当時の心境や能登で実際におこなったこと、能登から帰ってきてからの想いなどはつい最近noteに書いたばかり。
そのnoteがなければ、あそこまでの深堀に対し、話の道筋を外さずに返答することはできなかったと思う。

考えの言語化が上手くなっていた

過去を振り返っていたことともつながるが、noteを続けるにあたり、「自分の考えを言葉にする」ということを毎日続けてきた。
それまで自分のなかにだけあった考え方、気持ち、感情を文章としてアウトプットする作業。

実はこれ、日常生活ではなかなかない。
あったとしても、毎日なんてやらないだろう。

それを私は(私に限らずnoteに投稿を続けている人は)、毎日続けてきた。
今日で42日目の連続投稿なのだが、43日前の自分より、明らかに思考がクリアになっていることを感じている。

書きながら日常を見つめ、自分自身を見つめ、それを文章として発信する。
日々の出来事から思考を集めて1つの記事というコンテンツにする。

それを続けてきたから、突発的な質問に対しても、自分のなかで考えが整理しやすくなり、それを言語化することができたのだと思う。
特に、
「あなたの人生において、絶対に譲れないという軸はなんですか?」
という質問に対しては、これまで1ヵ月以上発信してきた自分の人生に対する考え方を総動員することできちんと回答できたから、これは間違いなくnoteの成果である。

趣味を答えられる

私は今まで趣味という趣味がなかった。
子育てをするなかで趣味に割く時間が持てなかったというのもある。

しかし、今は自信を持っていえる。
「趣味はnoteで文章を綴り発信することです。」

それに付随する色々な考え(毎日何かを続ける経験を積みたい、文章を書き続けていきたい、発信する勇気をもちたいなど)などもしっかりあるから、かなり充実した「趣味への回答」を話すことができる。
これは面接に対する私自身の気持ちのハードルをぐっと下げてくれた。


などなど、noteを続けてきたよかったことはたぶん実際には他にもあるが、ざっと思い出してこんな感じ。
今回の面接、間違いなく私はnoteの存在に助られていた。

面接の感触は、引き続きよかった。
社長は私のことを面白がり、一緒に働きたいと言ってくれた。


だけどやっぱり1点。
私が子育てをしていることを除いて。

人材・広告のベンチャー企業という性質上、やはり繁忙期はとても忙しいという。
また、若い女性は多いが出産・育児経験がある方はおらず、本当に育児と仕事を両立できるのかというのは会社の課題でもあるそう。

私を採用するとしたら、それは会社の一つの転換期になるといわれた。
社内で前例のない「働きながら育児をする」という状況を抱えた人間を雇用するにあたり、制度や働き方を見直す必要があると。
でもそれは遅かれ早かれ取り組まなくてはいけないことだから、それが今なのかもしれないとも。

その点だけを考えたいから、採用の可否の連絡は少し待ってほしいといわれた。

ここまで正直にお話してくださり、こちらも気持ちが軽くなった。
あとは向こうが決めることであって、私は私ができることを全部やったし、変わったスタイルの面接だったが、そのおかげで「私自身」をしっかり伝えられたと思う。

「小さい子どもが2人いて、しかもシングルマザーになる予定の人間の雇用に躊躇することは当然かと思います。
しかし、長く働き、子どもが手が離れたそのあとも活躍できる人材になりたいと考えています。
重ね重ねになりますが、長い目でみて検討していただけると幸いです。」

そういって深く頭を下げて帰ってきた。

この記事が参加している募集

noteでよかったこと

noteのつづけ方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?