過去話_07

#7 閉ざされた町、震災から生まれた未来

こんにちは、半兵衛です。


07話 ―― 2011年3月12日 14時30分~

バスに乗りこんだはいいが、どこへ連れていかれるんだろう?

バスは逃げるようには走り出し、町を後にした。1~2時間、揺らり揺られ、最初に着いたのは隣市の体育会だったと思う。その駐車場には田舎ではありえないくらいのバスが並んでいた。行き場のない感じだった。そこで1~2時間は待っただろうか。外はすっかり夕焼け空だった。

すでに夜になろうとしているころ。ようやくバスは動き出した。

このとき起きていたことは、体育会などの避難所を確保したところからバスで移動していったのです。複数の町の人間を移動するのですから、尋常じゃないほどに大変だったと思います。

そして、我々のバスがついたのは、日本五大桜または三大巨桜の1つとして知られる滝桜がある三春町。の中郷(なかさと)小学校の体育会です。



この時すでに、20時くらいだったでしょうか。

この日は訳も分からないまま、3月の冷たい体育会の床に布団をひいて寝ました。

まだ、余震は続き深夜の体育館には緊急地震速報が一斉になり出し、起きるというのを繰り返したのを覚えています。

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