わたしだって、たまには何かに守られたい
10月
わたしは悩んでいた。
買おうかどうか
正確には、「何を買おうか」。
買うことは、決めていた。
同居人に相談しようと思ったけど、
「買いなよ」と
それも、「欲しいもの全部」と言われるのがオチだと思っていたので、相談しなかった。
それでも最後に相談したら、やっぱりそう言われた。
だから、自分できちんと悩んで、決めよう、と思っていた。
10月、
大好きなハンドメイド作家のsarariさんのショップが、2周年記念で全品10%オフ!だった。
sarariさん、2周年本当におめでとうございます!
sarariさんのピアスは、以前に買わせていただいていて
これが、9月の出来事。
このときに買った「はじまりの輝き」は、いまでもわたしの宝物だ。
本当に大切なもの、の摂取量を、わたしは抑えてしまう。
なぜだか、いつもそうだ。
ハリボーのグミ
スターバックスのイングリッシュブレックファストのティーラテ
クレープ
幸福度を保つかのように、わたしはこれらを、時々しか摂取しない。
sarariさんの作品も、買わせてもらったばっかりだし、どうしよう…
どうしよう、なんて思いながら、10月を過ごしていたのだけれど
どうしても気になるネックレス、があって。
わたしは途中から、「買おう」と決めていた。
そしてなぜだか、「10月の終わりまでにこの作品が売れなければ、きっとわたしの運命の子になる」と思い、(ほんとうになぜだろう)
10月の終わりまで、わたしはほとんど毎日、この作品を見つめていた。
今でも、この写真を見るとにやにやしちゃう。
もう、わたしの手元に届いているのに。
わたしは10月の終わりまで、この情熱を絶やさず、10月31日に注文をした。
自信を持って
わたしはこの子を、迎え入れようと決めた。
ラピスラズリのネックレス。
ラピスラズリは、わたしにとって誕生石。
(sarariさんの作品紹介から引用)
瑠璃色のラピスラズリは、よく見るとゴールドがちりばめられています。
それはまるで、冬の空に瞬(またた)く星々のような美しさ…。
そしてこの地球もまた、「宇宙」という星空に輝く1つの星であることを、思い出させてくれます。
す、すてきすぎる…
この瞬きが、きっとこれからのわたしを、守ってくれる。
わたしだってたまには、何かに守ってもらいたいんだ。
*
1年ほど前にピアス穴を開けてから、ピアスのことばっかり考えていて、首元がおろそかだった。
そもそもわたしは、いつもふたつの指輪に守られているので、それ以上は何も要らないはずだった。
それでも、
高校生のときにわたしを守ってくれていた、ロザリオみたいなやつが欲しかった。
制服のワイシャツの下、いつも見えないところにロザリオはぶら下がっていた。
あのときの、気持ち。
*
無職になったわたしは、家で過ごす時間が多くなった。
会社に行って、笑顔を作って、たっぷり仕事をして、苦しみながらも自分を励まして、満たしてゆくことができなくなってしまった。
この部屋でわたしは、作ることでしか満たされない。
それでも、眠ることがいちばん好きだった。
だからわたしは、できる限りのチカラで、魔法をかける。
いつもの指輪、お気に入りのピアス
そして、シャネルの口紅。
それなら、首元だってテンションを上げたい。
肌に触れる、心臓に近いところにも、魔法を送り込みたい。
*
1ヶ月間、そんなことを考えて、勝手に悩んで
結局、わたしの手元にきてくれたネックレスを、わたしは今日も愛している。
どうせ人生は苛烈なものなのだから、お守りはいくつあったっていいじゃない。
はじまりの輝きと、
やさしさの指輪
そして、この星に生まれたそのことを、抱きしめながら
新しいチカラを蓄えて、わたしは今日、気持ちよく背筋を伸ばしている。
sarariさん、すてきな作品を本当にありがとうございます!
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