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出張先でセッションに参加するために(2)

第一回は「楽器をどうやって運ぶか」という話でした。
第二回。持ち物編です。何をもっていくか。
今回は楽器の特異性が非常に際立つので、トロンボーン限定の話かなー。

セッションにもっていくもの

あくまで私の場合です。

  • スタンド

  • 関連物品(メンテナンス道具など)

  • つば落とし

  • スタンダードブック

  • 名刺など

  • 手土産

スタンド

トロンボーンは皆さん周知の通り、吹いていない時に場所をとる楽器です。
あと、置き方。正調が実はわからない。

(僕はスライドにあかんのちゃうの?と思いつつ、この記事でいうペタ置き派)
セッションを開催している狭い店ではトロンボーンを置けないことがあります。楽器ケースのベルにしまえるスタンドがオススメ。
(HerculesとK&Mがあります。どっちもいいですが、今の僕はHercules)。
ほんと店の中でのストレスが3割くらい減ります。
ただ、スタンド携行すると、重さが1-2kg増える。それは旅行では割にストレス。第一回で述べたケースサイズギリギリだとスタンドが収納できない場合もあります。
あとは吹き終わってスタンドをすぐにしまうと、中で結露します。可能ならホテルに戻ってケースをあけてスタンドを取り出し、結露とっておきましょう(ま、私はものぐさなので、やりませんけど)。
旅先でのスタンド置き忘れにはくれぐれも注意。時々あります。アウェイに乗り込む時は、緊張するのか、意外に物を忘れるものです。
なんか軽いな……あっ!!!冷や汗出ますよ。

関連物品

スワブ、ガーゼと棒、スライドクリーム。旅行携行用にケースを替える際、この手の物品を移し忘れることは多々あります。出発前にチェックを。
また長らく使わないケースに置いてたスライドクリーム。夏を過ぎて粘度がなくなってダメになるパターンもある。チューニング管用のグリスはさすがに塗っていき、置いていきましょ(軽いけど)。
サックスと違ってセッション場でのトロンボーンは希少種。メンテナンス道具を誰かに貸してもらえる可能性はほぼゼロです。なんならスーツケースの中に、とっさの時用のスライドクリームを(百均のスプレーボトルにでも)忍ばせているとGood。

つば落とし

厳密にいえば「つば」ではないのですが、まあつばもまじるわな。
J-Flow(東京・錦糸町)のようにつば落としの吸水シート置いてくれる店もありますが、マナーとしてつば落としを携行すべし。
吸水シートが便利ですが、まあ忘れがちです。そして置き忘れがち。
そんな時は普段使っているハンカチを使うというのを最近僕はやっています。なんか紳士みたいじゃない?笑
(ハンカチ入っていない場合は個包装のウェットティッシュなどを使う。コロナで入手しやすくなりました)

スタンダードブック

トロンボーンって楽譜読みながら演奏するの結構つらいから、よくやる曲はメモリー(暗譜)をおすすめしますが、まあ綺麗事だわな。
旅先に黒本を持っていくかどうか……荷物の問題で、結構思案の種です。実際のところ、黒本をPDF化したものを使っている人はある程度多いのですが、これ、著作権違反ですやんか。でも旅先だとそうせざるを得ない。
正直にいうと、そういう事態を鑑みてそろそろ黒本をKindle化してほしいです。
多人数で使い回しができないことを考えて、Bible 1+2合わせて一冊分くらいの値段だったら、多分みんな買う。要望としてはインデックスからリンクで飛べるようにしてほしいです。それで海賊版はほぼ駆逐できます。

その他、たまに黒本にないスタンダードを(もしくはオリジナルアレンジで)やる用に譜面を持っていく人もいます。そういう人は譜面を各曲4-5枚ずつ持っていきましょう。

名刺など

アウェイの場所で演奏する場合、演奏が終わって、そこでの共演した人に話しかけるとよろし。「自分はこんなやつです」という自己紹介も必要ですし、名刺みたいなものがあると便利。
ま、最近はSNS、特にFacebookを名刺がわりに使うことが増えました。ただ、若い人はFacebookやっていないので、あまり使えない。
私は「仕事の名刺」と「遊びの名刺」を使い分けていますが今はSNSで繋がるのがほとんど。名刺を渡してもあとでSNSでつながってくれる人はほとんどいないですね。これは私がコミュニケーション的に価値のない中年男性だからですね。女性の場合は露骨につながりを求められることが増えると思います。

てみやげ

初めて行く場所に手土産を持っていくのは、正直変です。何度か行って楽しい時間を共有したお店の場合、ホストミュージシャンか、お店のマスターかに簡単な手土産を持っていくことを、僕はよくします。
これはベタな地元の物産でOK。私は広島県なので「もみじ饅頭」とか。

つまるところ旅先でセッションに行くのは、コミュニケーションです。腕試しでも、修行でもありますが、あくまで相手あってのこと。周りの人は背景でもなく、カラオケのバックトラックでもない、生身の人間なんです。
旅先で、同じようにジャズを愛好している人と一緒に演奏できて楽しいな。というのが旅セッションの醍醐味だと思うんですよ。

そして私はプロミュージシャンでもなく、アマチュアののんきなおじさん。手土産とかもっていって円滑なコミュニケーションがいいじゃないかと思って、持っていくようにしてます。例えば地方にいくセッションであれば、その土地の事情を教えてもらい、いろいろ手配してもらったりする場合も、お礼の意味の手土産持っていきますね。

ただ、これは若い人は必要じゃないと思います。若い人はそんなに媚びなくていいと思う(私見ですが)。プロも然り。プロは音がお土産。それくらいの矜持を持って。
アマは40歳超えたら大人としてちゃんとしましょう。40超えてきたら「もうこの人には2度と会えないかもしれないなあ」とか思うことも増えてきますしね。

それに、例えば「カッティング・エッジ」的な、例えば高田馬場イントロみたいな店とかだと、そういうぬるいコンセプトは合わないかもしれん。

手土産の良くないこと。割と忘れること。
最寄駅の売店で買って行くも、出張の用事がおわり、切り替えて街に繰り出す時に、もっていくのを忘れちゃう(笑)。
セッションが終わってホテルに戻ると、渡されることのなかったお土産が部屋で待っている…なんてことはよくあります。
えーと……なのであまりかさばらないものにしましょう。



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