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1〜5分の物語

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1〜5分で読めるオリジナル短編小説を収録。 文体や読後感は、それぞれ違います。 1分で600文字くらい読めるかな、と適当に計算した時間です。
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記事一覧

目の穴

 わたしは、鳥です。  大きな梅の木、そのてっぺんが、わたしのお気に入りの場所です。  お…

半径100m
2週間前
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かがみよ あなたよ かがみさん

「ねぇ、お母さん。お父さんのスマホのパスコードなんて、分からないよね」  四十九日だった…

半径100m
1か月前
120

飛行日和

「春と風、良い季節になりましたな。特に今日の風はいい感じだ。風向きも良い」 「木村さん、…

半径100m
2か月前
116

ほねかみ

 辰さんの骨を盗んだ。  辰さんの奥さんが、辰さんの足の骨を骨壷に入れている隙に。  他の…

半径100m
3か月前
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このギリな世界で(涙)

 覚えてるか? あそこにあった中華屋。老夫婦がやってた子汚ねぇ店。   美味かったよなぁ…

半径100m
3か月前
117

なめる。

 私の好きなもの。それはアイスクリームです。  アイスクリームをなめるときは、目を閉じま…

半径100m
4か月前
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きみのよろこばせ方

「クリスマスの夜、愛子にプロポーズをしようと思っている」  公園の木々が色づき始めた秋の終わり頃、僕は来るべき冬の計画、人生最大の決意を健太に伝えた。 「バカじゃね」  幼い頃からの親友は、ひと言で僕の決意をぶった斬った。  ダンサーの僕たちが、集まって練習をする公園の広場。みんなで数曲を踊った後だった。汗をかいた身体が一瞬で冷えた。 「なんでだよ、なにがバカなんだよ。愛子と結婚するなって言いたいのかよ」  僕は汗を拭く手を止めて、語気を強めた。 「いや、結婚は賛成だよ。愛子

クリスマスの落とし物 

 十二月二十五日、僕は、言葉を拾った。    クリスマスのその日は、午後から雪が降り始めた…

半径100m
5か月前
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ラストオーダー 

 詩と暮らす、ってサイト知ってる?    ちょうど一年前の朝、鏡に向かってネクタイを締めて…

半径100m
5か月前
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ハッピー・プロポーズ 

 誕生日にプロポーズする。  僕は、遠距離恋愛中の彼女の誕生日に、結婚を申し込むと決めて…

半径100m
5か月前
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美しい鳥籠 

「今日は、この籠の中に鷺を入れました」  テーブルの上に置かれた美しい鳥籠。その籠を見つ…

半径100m
6か月前
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僕のプロフィール

 吸血鬼。日本在住。好きな人の血が好き。  noteにプロフィール欄があることに最近気づいた…

半径100m
6か月前
135

珈琲と呪文 

 珈琲と呪文。このふたつの組み合わせで、気持ちがふっと軽くなった人の話を、今日はしたいと…

半径100m
6か月前
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元気を出してコンドル

 その女性は、斜め向かいのアパートに住んでいる。名前も年齢も知らない。  一年ほど前の日曜日、ベランダで洗濯物を干していた僕は、右斜め下(僕の部屋は三階だから、彼女は二階)の女性に初めて気づいた。  彼女は空を見ていた。ベランダに面した掃き出し窓を開け、床にぺたんと座り、空を見ていた。  毎週日曜日、彼女はそこにいた。  僕はベランダに出るたびにこっそり(のぞきをしている変態と疑われないように)右斜め下に目をやった。  置物のように動かない女性。不思議な人を見つけたと僕は思