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わかりやすい!中医学の基礎講座 Vo.1


東洋医学を学ぶ意味

東洋医学は私たちのリズムを整える医学です!

病院に行くまでもないけれど、なんとなく不調。そんな時に試してみたい漢方薬。
現在、漢方薬は病院などで処方されるだけではなく、ドラックストアやネット通販でも気軽に個人が購入することができますね。

ただ、実際に購入するとなると、どの漢方薬を選んだら良いのかわからないという方も多いのではないででしょうか。
 

この講座では、東洋医学の基礎的な考え方(主に中医学的な考え方)をベースに、ご自身で漢方薬を選ぶための知識を学ぶことができます。

病院に行くほどではないけれど、ちょっと体調が悪い時、古の知恵の結晶である漢方薬は大変役に立ちます。

ただ、西洋医学と違い、症状に合わせて選ぶのではなく、ご自身の体質に合わせて選ぶことが大切になります。

東洋医学の知識を学び、ご自身に合う漢方薬を見つけ、漢方薬を一生のパートナーにしましょう。

東洋医学の考え方について学ぶ①


体を構成する3つの要素・『気』『血』『津液』について〜



初回は、「気」「血」「津液」のお話です。
なじみのない言葉ですが、東洋医学を勉強していると必ず出てくる言葉なのでしっかりと記憶しておきましょう。

**日本漢方では、「津液」は「水(すい)」とよばれていますが、概念としては同じようなものだと考えていただいて構いません。

体を支える3つの要素『気』『血』『水』

「気」「血」「津液」は、私たちのからだを構成し、生命活動を維持するための基本的な物質であると考えられています。

人のからだがどうなっているのか、確認する術もなかったはるか昔は、この3つの要素がきちんと働くことで人のからだの状態を説明しようとしました。

体の状態は3つの要素のバランスが大きく影響しています


これらの3つの要素で体が十分に満たされ、また滞りなくスムーズに流れていると私たちのからだは健康な状態に保たれます。


『気』『血」『津液(水)』が満たされると元気
不調を感じずに日々を過ごせる





例えば邪気(体に害を及ぼす細菌・ウイルス・気温の急激な上昇や低下などの外的要因など)が体内に入り込もうとしても、体はそれをよせつけないために病気にはならず、不調を感じてもすぐに元に戻ると考えられています。


反対に、この3つの要素が不足していたり、滞っていて流れが悪くなっていたりすると、私たちのからだの抵抗力や元に戻す力が弱くなってしまい、病気になってしまいます。

風邪などの急性病(一時的な病気)であれば、回復も早いですが長い間この3つのバランスが崩れた状態が続いてしまうと、慢性的に不調が続くことになってしまいます。

抵抗力が弱まると病気になりやすい


『気』とは体を動かし、体表面を駆けめぐるエネルギー

詳しくは後ほど説明しますが、『気』とは体を動かすエネルギーとなる物質です。また、体の表面を目にも見えない速さで駆けめぐり、外からの邪気(体に害を及ぼす細菌・ウイルス・気温の急激な上昇や低下などの外的要因など)を跳ね返して、体内に入り込むのを防いでくれています。

『血』とは体を滋養する栄養物質


西洋医学では、『血』は酸素と栄養素を運ぶ物質ですが東洋医学ではさらに臓腑を滋養し、精神を滋養する物質だと考えられています。

『津液』とは体を潤す成分

『津液』は、体の組織を満たす水溶性の液体で、関節液や唾液、消化液、細胞間液などの血以外の水分のことです。


漢方薬は、『気』『血』『津液』のバランスを整える


漢方薬は、大まかに言うとこの不調の原因となっている『気』『血』『津液』のアンバランスを元の状態に戻してくれることで、私たちの体調を健康に保つためのサポートをしてくれます。

まとめ

●私たちのからだは、『気』『血』『津液』のバランスが良いと健康な状態を保つことができる

●『気』=エネルギー 『血』=体や精神を滋養する栄養 『津液』=体を潤す成分

●漢方薬は、『気』『血』『津液』のバランスを整える




では、次回からはこの「気」「血」「津液」について、それぞれ詳しくみていきましょう。


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