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黙ってたって過ぎてゆく - 2020.11.9

何やら花粉の気配を感じる。症状はさほど重くはないものの、僕の過敏な抗体は花粉を決して見逃さない。妙に鼻がムズつくこの感覚は間違いなく花粉である。思えば世界中どこにいても花粉は僕の粘膜を蝕み続けてきた。東京やニューヨークならまだしも、モスクワですら止まることを知らない僕の鼻水。何の花粉なのかと調べてみたら白樺だというから、そのカバー範囲の広さには我ながら呆れる。アジア圏には黄砂が、ロシアには白樺花粉が、欧米にも各種花粉が存在する。調べてみるとアフリカにも花粉症があると言うし、もうなんか嫌になっちゃったな。どれだけタイムリープしてもあの子を救えないみたいな絶望感がある。

一年の内、花粉に悩まされる時期の足し上げが半年にも及ぶことを考えると、心がグチャグチャになりそうになる。システムが50%も正常機能していなかったらそれはもうただの事故だし、僕の身体は半年間事故り続けている。その対策の一環として断食で症状を軽減させているけれども、結局これもあくまで緩和であって完治ではない。暴飲暴食を働いて胃腸が荒れたらぶり返すし、ピーク時には普通にくしゃみも鼻水も出る。そもそも根本治療が確立されていないのだから当たり前っちゃ当たり前なのだが、人類の生産性を著しく低下させるこの病に対してWHOはどう思っているのだろうか。その見解と具体的なアクションプランをお聞かせ願いたい。

あなたのおかげで生活苦から抜け出せそうです