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アメリカの医療費 本当に高かった

アメリカに住んでいても、「医療費が高い」ということに、あまりピンとこない人もいらっしゃるかと思います。以前の私もそうでした。

実際に、家族が救急病院にかかってみると、想像以上に医療費が高かったという経験をしてからは、富豪になる以外には、アメリカでは医療保険の負担がある会社で働かない限り、この金銭的な不安からは、抜け出せないように思いました。

アメリカにきたばかりの人や、若い世代に向けて、新しい生活をスタートさせる為にも覚えていてもらいたい、そして将来の役に立てればと思って、こちらの記事を書いています。

アメリカの病院へ行く前に覚えておく大切な事 5つです。

1. アメリカと日本の医療制度は大きく違う
日本では国民皆保険制度がありますので、みんなが何かしらの健康保険を持っています。
年齢や収入によっては、負担する金額が異なるものの、2~3割の自己負担で、どこの病院や専門医でも治療を受けることが出来ます。

一方、アメリカでは、国からの公的な医療保険は、65歳以上に国から支給される「メディケア」と、収入が少ない人向けに、州から支払われる「メディケイド」の2つです。
75歳になる義理の母親は、この2つの保険を受け取っています。

上記以外で保険を持っていない場合は、個人に請求がきます。

一方で、アメリカの会社では、正社員で働いていれば(会社によってはパートタイム)、福利厚生の一環として、会社側が医療保険を負担してくれます。

会社が負担してくれる医療保険は、医療費の約7割前後の場合が多いですが、保険の種類によっては、こちらの金額も異なりますし、直接専門医に行くことが出来る、出来ない場合などもありますので、加入する時によく確認して下さい。

ちなみに、私の保険は、直接専門医に行くことが出来ない保険です。
その為、まずは、一般的な検診をしてくれる街のお医者さんに行って、そのお医者さんからの紹介で専門医へ行く、という1ステップ2ステップが必要になります。
又、眼科は保険に含まれていませんので、全額実費になります。

治療によっては、保険の適応内、適応外のものがありますので、大きな手術をする時には、事前に見積りをとった上で進めて下さい。

2. 病院で触ったモノや関わる全ての人から請求がある。
救急病院に行くと、手に触れたものや、関わる人の全てから次々に請求がきました。

実際に経験したことを、具体例で紹介します。

主人がヘルニアで、動けなくなりました。
体が大きい為に、私だけの力だけでは、救急病院に連れて行くのは無理と判断したため、救急車を呼びました。
その後、近所の救急病院(ER)に搬送され、そこでは約10時間の間に、検診や治療を受け、1泊入院をして、翌日のお昼過ぎには、家に帰ってきました。
その後、専門医に通いヘルニアの手術

救急車の料金 保険なしの場合$820 (保険有で自己負担$687)
・救急車の走行距離から算出された料金(搬送される病院によって異なる)
・救急車内で受けた治療
・救急隊に掛かる経費

救急病院で掛かった費用 保険なし$16,551 (自己負担$528)
・レントゲン
・点滴、血液検査、麻酔、薬
・利用したベット、枕、シーツ、クリーニング代

お医者さんの診察 保険なし$3632 (自己負担$3033)
・お医者さんA. $1,223  (自己負担$1,223) >>請求に誤りがあり
・お医者さんB. $1350 (自己負担$890)
・お医者さんC. $1059 (自己負担$920)
診察したお医者さんそれぞれから請求がきます。

入院費用 保険なし$8460 (自己負担$2300)
・ベッドレンタル代、部屋代、クリーニング代
・食事代
・点滴、血液検査、薬

ヘルニアの手術 保険なし$20,800(自己負担$2,940)

ざっくり調べたところで、上記の金額が出てきましたが、実際には保険なしで約$60,000、保険有の自己負担額が約$6,000だったと記憶しています。

友人からは、これは安かったほうだねと、褒められました。。。

これだけでもかなり高いと私は感じてますが、みなさんはどう思いますか?

3. 病院からの請求額はほぼ間違えている

体がよくなって、やっと一息ついたのもつかの間、その2~3か月後は、病院や保険会社からの請求書が次々に郵便で届きます。
その請求額をみると、

「これはさすがに払えないよ、お金ないよ~」


と思ってしまいます。

以前働いていた会社には、医療保険に詳しい人がいらっしゃいましたので、その方がおっしゃっるには、

「アメリカの病院からくる請求額は、100%間違ってるから信じないで!」

ということでした。

確かに、主人がヘルニアで救急病院に行った時に、お医者さんAから、保険が適応されるにも関わらず、保険適応外だから満額払いなさいという手紙が届きました。結果的には、そのお医者さん側の誤りだったようで、請求額が訂正されました。

請求額に誤りがある場合は、病院と保険会社にしつこく確認をするという行為が大切になってきます。

このような請求ミスを指摘する為にも、病院では必ず治療前に了解を得る為のサインをしますので、サインしている書面は何かを知っておく必要があります。

サインする時に、看護師さんや担当の人に、そのサインはなんですか?と尋ねてみるのもいいかもしれません。

もしも、ご家族の方が救急病院に行く場合、付き添いの人は、どのような治療を受けて、どのお医者さんが何回来て、どの薬を飲んだか等をメモに書いておくのが良いと思います。

本人が病院に行った場合は、意識がないところで治療が行われることがありますので、意識が戻った時に、覚えていることをメモを取ることを頭に入れておくだけでも違います。

4. 病院やお医者さんからの請求に支払いが出来ない場合、値下げ交渉をしてみる

これは、日本では考えられませんが、どうしようもなく払えない場合は、請求先に何度も連絡すると、相手側も面倒になってくるのか、割引き(ディスカウント)を適応してくれることがあります。
請求書を見て、とてつもない請求が来た場合は、銀行で多額の借金をするのではなく、まずは病院に掛け合って交渉してみてください。

5. 仕事を選ぶ時は、福利厚生で医療保険がある会社を選ぶ

これは、アメリカで賢く生きて行くためには、重要かもしれません。
仕事を選ぶ時には、その会社が医療保険を負担してくれるかを必ず確認して下さい。

副業で、月々正社員並みに稼いでいる人もいると思いますが、副業をしながらも、家族の為にも、ご自身が正社員で保険のある会社に勤めることをお勧めします。それは、アメリカの医療保険が非常に高いからです。

アメリカで暮らしていると、色々なことが起こります。
大きな手術をされた方がおっしゃっていましたが、会社の医療保険があって本当によかったということです。私も同感です。

以上、アメリカの病院へ行く前に覚えておく大切なコト5つでした。

最後になりますが、アメリカ・ラスベガスから日本の観光インバウンドを応援しています!ご興味がある方は、以下のブログも合わせてご覧くださいね。



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