卒業までにやりたいこと1、終電逃す

 こんにちは。高校野球の地区予選を見ながら教採の勉強に取り組む。そんな風に過ごす、3度目の夏がやってきました。3度目。3年も前から教採の勉強している自分に驚くし、今年を最後にしたい気持ちに拍車がかかるな。高校野球まじで面白いな。

 はのとです。初めまして。


 教員志望のくせに何をやってんだという感じですが、先日、人生で初めて終電を逃しました。逃してしまったというわけではなくて、同性の後輩と、「今日は朝までコースしようか」と言ってわざと逃したやつです。

 大好きな部活の後輩たちと飲みました。ずっと前から約束してたやつ。4年は私1人で、3年生が3人、2年生が2人。大学から定められている会食の上限人数の6人です。


 最近卒業が近づいているということで、卒業までにやりたいことを書きだしてみました。一部共有します。

・終電逃す
・単位落とす
・授業サボる

 いいですか。私はとっても真面目な学生です。GPAは3.7/4.0。あまりにも優秀ですね。性行も優良で、早寝早起きに始まり生活習慣もよく、自分も律せないような遊び方はしない。そういう子。

 だからこそ憧れがあるんです。わかりやすいのが、終電逃す。逃したことない。てか、夜遊びしない。ご飯とか飲みとか行くときは、まず終電を調べてその場にいる人たちに共有する。

 だから、絶対に帰れます。両親も心配症だから、帰りたいんです。なんだけどね、母とたまに話すんですよ。母のやんちゃだった頃の話。終電逃して遊んで、その場で知り合った人に友だちと家まで送ってもらったって話。いや危なすぎる。

 危なすぎてやばいけど、そんな母の腹から生まれた私にその素質はない。なんでだ。同じ遺伝子なのに。知らない人に話しかけられるとか無理、一緒に遊ぶとか無理だし、家に送ってもらうとか絶対無理。拒否。

 でも、終電は逃したい。心配性な母は、「終電逃すときは計画性を持ってね。野宿しないでね。知らない人についていかないでね。」と言います。つまり、野宿しなければおっけー。

 心配症なのに、まじで心配症なのに、それはいいんだ。でも、許してくれないと困っちゃう。私だって、大学生だもん。21歳だもん。


 というわけで、先日、店についたのが18時。朝までコース決めたのが18:15。母に連絡して許可とれたのが18:30。あまりにも計画性のある不良。可愛いでしょ。

 偶然別の席に別の後輩たちがサシ飲みしてて、呼ばれて相談に乗ったりしているうちに時間は23:00を回りました。終電を逃すつもりだったのは私とその女の子の後輩だけだったので、残りの男どもを帰すために一旦店を出ることになりました。


 さて、ここで話のテイストを変えます。その場に、最近私に急に懐いてくれた後輩が同席していました。1個下の男の子で、現部長です。あ、私は元副部長。諸事情で、私の代の幹部で今部に残留しているのは私だけ、残りは退部してしまいました。

 そういうのもあって、私が幹部代表として後輩とかかわってきました。相談に乗ったり時には喝を入れたり。そうしている中で、副部長2人は簡単に心を開いてくれましたが、部長だけとは、ずっと距離を感じていたんです。

 でも、私は彼が1番心配だった。だって、いつもニコニコしてて文句も言わずに仕事に取り組んでいたから。抱えていないわけがないでしょ。その抱えるものをどこに発散しているのか、そもそも発散できているのか、心配でした。

 そういうのを取り除いてあげたい、という傲慢な私。同じ幹部だし、多少なりともその苦労を共有することはできると思います。傲慢だな。できないか。

 まあでもとにかく、抱えて爆発することを避けたくて、定期的に連絡はしていたんです。最近どう? みたいな。でも彼はいつも、大丈夫です! って返してくる。道は遠いな。


 年度が替わり4月になりました。実習準備とかで忙しくなって大変だったので、大学に行くことも減った。久しぶりに彼に会ったとき気付いた。普通の会話したの初めてじゃね、幹部として話すことはあっても、なんでもない話をすることって、なかったんじゃね。気付いた。

 そして6月頃。急激に距離が縮まり、最近では周りも目を疑うほど仲良くなれました。単純な同性の後輩に、「はのとさんと〇〇さんて付き合ってるんですか?」と聞かれるくらいには。


 心をなかなか開いてくれなかった彼が、どうして最近距離を縮めてくれたのかはわかりません。ここで話を戻しますが、昨日後輩たちを駅に送り届けるとき、部長も一緒になって終電を逃しました。あともう1人の男の後輩も。

 私は「無理しないで帰んな」と言ったけど彼は、「今日帰ったらはのとさんに1ヵ月会えなくなるので帰りません」と言って残りました。そもそも彼はその飲みに参加する予定もなく、私が「明日飲むんだ」と話すと、「ずるい、俺も行きます」と急遽参加することになったんです。可愛いね。

 結局、大学の前の広場みたいなところで静かに話しながら夜を明かしたのですが、私、2個下の女の子1人、1個下の男の子2人でする話は、やっぱり部活のこと。共通の話題がそれしかないこともあるけど、みんな部活大好きだからさ。


 ずっと座っているのも疲れるから、時々広場を女の子の後輩と2人で歩きながら話してました。2人きりになると、話す内容に深みが出てきます。本気の悩みとか愚痴とか。私は後輩が大好きで、いい先輩でありたいので、そういう本気の話をしてもらえるととっても嬉しくなっちゃいます。

 話が終わって元の場所に戻ると、今度は、ちょうど気になっていた問題があったので、部長ではない方の男の後輩を誘って歩きました。「〇〇のことなんだけどさ。」と切り出すと、話してくれました。

 最後まで話して、「誰にも言えてなかったので、話せてよかったです。」って言ってくれました。ありがとうはこっちのセリフ。私に話してくれてありがとう。そういう気持ちになりました。


 そしてなんとなく、「2人と話したしお前も行くか?」という感じで部長を誘うと、「行きます!」と座っていた場所を飛び降りて隣へ。結局みんなとサシで話すことに。

 でも、部長とは先週サシで飲みに行ったばかりだったので深い話が出てきづらいなと思いながら外周。どうでもいい話から入ったものの、結果的に話は部活のこと、そして彼自身のことに。抱えるものや不安を話してくれました。

 まず私は、話してくれるようになったことが嬉しくて、うんうんと話を聞いていました。だって、前までは何も話してくれなかったからね。話してくれるだけで嬉しいんです。


 そうやって話をしている内に、話題は私の卒業へ。「卒業しないでください」と、どうしようもない駄々をこねる部長。

 「卒業しないで」と駄々をこねられることは、私の4年生としての目標の1つでした。叶った。叶ったわ。「ゼミ落としてください。」「留年してください」そんな風にすがりつく1個下に、「いつからそんなに私のこと好きだったん」とうざい返しをする。

 話は少し変わりますが、私が大学に行くのは週に2回。1回はそのまま授業を受けて帰り、もう1回は少し部員のたまり場に顔を出して帰る、という日々を過ごしていました。後輩が好きすぎて、週に1回会わないとダメなんです。

 その週に1回が木曜日なの。で、話は戻るけど、部長が「だって俺、木曜日はのとさんいるからうきうきで大学来てたんですよ。週に1回の楽しみだったんですよ。」って返してきました。さすがの私もカウンターを食らってしまい、撃沈。「そうだったの? 可愛いな。」それしか言えなくなった。

 「それがなくなるなんて無理です。」頭を抱えながらそう訴える後輩に、私は一体どうすればいいでしょうか。困りました。いつから、こんなに好いてくれるようになったのか。

 「ここ1か月くらいですよね、仲良くなったの。」そうなの。そうなんだよ。どんな心境の変化があったの? 本人もそれは分からないようで、なんでだろうとずっと考えていました。ただ1つ言っていたのは、「姉に似ていて話しやすい」だそうです。

 何度も言いますが、理由はどうであれ、心を開いてくれること、頼ってくれること、好いてくれることは無条件に嬉しいです。この状態がずっと、続けばいい。だから、失望させないように、これからもいい先輩でいたい。そう思います。終電を逃したら、後輩3人と、より仲良くなれました。


 で、その子が、私の片想いの相手なんですね。

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