この日々のことを覚えておくための日記6

2020/5/24 アンタッチャブルのシカゴマンゴ復活、最終回スペシャル。懐かしいラジオネームだらけでうれしくなる。ラジオネームってとても不思議で素敵な文化だ。コードネームのようでもある。高橋源一郎の「さようなら、ギャングたち」の世界では名前は自分でつけるようになっていて、例えば「中島みゆきソング・ブック」という名前の人物が出てくる。そういう不思議な世界がラジオの中には広がっていて、それはラジオファン同士の合言葉にもなるのである。例えばくりぃむしちゅーのオールナイトで言う「せんずり」みたいな。
聞こえてきた懐かしいラジオネームを並べ立てると心が和む。
「ナルムーニー伯爵」「あなたの肉野菜」「ズンドコベロンチョ」「ゴリラがストライキ」「パッション原」「首位打者イトー」「復刻版ツバメ」「テレキャスターひろき」「貧血満載」「どんぐりこ」「カンゴワゴ」「アマチュアダックスフンド」「ルサンチマン」作家になった「セパタクロウ」「持ちビルハゲ太郎」
懐かしいというのは最近聞かなくなった名前ということ。それはぼくが聞くラジオに送られていないだけなのかもしれないけれど、そのラジオネームを久しぶりに聞けばよかった生きてた。と安心する。
めっちゃ面白かった。おじさんになった二人いいな。オードリーくらい。毎週聞きたい。

2020/5/25 週末にグルジア料理のハルチョーを作った。ロシアで食べて一番おいしかった料理。はじめてブイヨンなんて取った。めっちゃおいしい。再現率は68%くらい。結構、家庭やお店によっても味がちがうらしいから、これがウチのハルチョーと言い張ればいけなくもないか。

明日から働いているお店が再開する。どんな感じになるのだろうか。

2020/5/26 夜が明けるまで、映画を見ていた。最近は浴室にプロジェクターを置いて、乾いた浴槽から映画を見ている。中々乙である。「マイフレンチフィルムフェスティバル MyFFF」の作品を見ていた。フランス語が本当に好きで、フランスに行きたさが募る。今の情勢だと、ある程度収束しても、海外旅行のハードルは高そうだ。二週間の隔離とかは長い間続くだろうし。「ふらんすに行きたしと思へどもふらんすはあまりに遠し」というやつか。とは言え、絶対に行く。決めた。

MyFFFで見た映画メモ「ディアーヌならできる」「一人の男、私の息子」「真西へ」「違う世界に」「花々」「公園のギィ・モケ」「私たちの愛は誰にも負けない」「ジュリエットの仲間」「カウボーイ映画と似て非なるもの」「プールの一夜」「ジュディット・ホテル」「ビニール袋の夜」「夜明け」

Top5 1.「ギィ・モケ」2.「一人の男、私の息子」3.「ディアーヌならできる」4.「私たちの愛は誰にも負けない」5.「ジュリエットの仲間」「真西へ」

ギィ・モケが特に好きで二回見た。

2020/5/27 お店には常連さんや知り合いしか来なかった。近所のお店もそう。知り合いばかりではお店は成り立たない。いっぱいに人を入れるわけにもいかない。この自粛期間でお酒を飲みに行く以外の夜の楽しみ方を覚えて、飲み屋にわざわざ足を運ぶことが億劫になった人もいるだろう。苦境。

朝起きてみると 居酒屋閉店ラッシュ というハッシュタグがトレンドになっている。いつも思っているが、ハッシュタグに選ばれ、トレンド入りする言葉には、なんだか心がなくて、それを付けて呟いている言葉には心があったりするのだけれど、目に入るハッシュタグには心がなくて、それはハッシュタグの特性上、しょうがないのだろうけど、それも同じ言葉だから少しいやだ。
~~しろ、というような命令調のものも多く見るが、なんだか日本語として不自然だなと思う。なんか気持ちよくないのだ。ある何かに憤りを感じてツイートしようとする。ハッシュタグを付けようとする。その命令調の言葉が、ぼくの呟きと、あまりにかけ離れていて、ぼくは結局ツイートするのをやめる。そうして失われた言葉もあるだろう。そのハッシュタグのおかげで声を上げられた人と同じくらいには。


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