十二日目

 一日を衣替えに費やす。申し分ない好天で、機会を逃せば衣類に困ると自覚したからだ。また、昨日久々に外出したことで、気分が上がっていた。食事も大分まともに食べられるようになったから、頑張れると思った。が、くたくたになった。
 思ったよりも早く作業は終わった。作業しながら、溜まり溜まった録画を大分処理することも出来た。しかし夜には痛みがぶり返す。疲れると良くない。ロキソニン生活は続く。
 揚げるだけのサーモンとチーズのフライが美味しかった。カキフライはいつも通りだが、前者は初めてのメニューだった。食事時間に被りそうだったせいか、母が揚げてくれたから尚更美味しく感じたのかも知れない。副菜は既に作っておいたから、母の作業は揚げるだけたったのだが、誰かに用意してもらえたことが嬉しかった。
 着ないまま片付けることになった、今までなら仕事に着て行っていた衣類を結局入れ替えて、段々と鬱々としてくる。再び働けるようになる日が来るのだろうか。ちゃんと毎日出勤して生き生きと仕事を愉しめる職場に、出合うことが叶うのだろうかと、考えだしたら苦しかった。
 体力も戻っていない、心も追いついていない、納得できるような仕事の情報が得られない、その全てが、時々どうしようもない不安の波となって胸の奥から押し寄せる。いつかちゃんと未来が開けるのか、不安ばかりが募る。悩んでいても何も良くなることはないとわかっているから、今は唯々、〝焦らない〟と自らに言い聞かせる。今私が集中すべきは、万全ではないこの身体を、通常運行できるように戻すことだ。

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