ハニュウタクヤ|人としての器の研究

組織心理学を軸にしながら、最近は「人としての器」の研究に力を入れています。元人事専門誌…

ハニュウタクヤ|人としての器の研究

組織心理学を軸にしながら、最近は「人としての器」の研究に力を入れています。元人事専門誌の編集者。社会科学の哲学にも興味があります。日々の学びや研究メモをアウトプットしていきます。https://h-utsuwa.com/

最近の記事

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株式会社人としての器:法人設立に当たってのご挨拶

2021年から慶應義塾大学大学院で始まった「人としての器」の研究は、継続的な学会発表を進めるとともに、”いれものがたり”という実践的な試みを通じて、たくさんの方と関わることになりました。 研究当事者である私たちも「人としての器」というテーマの奥深さに引き込まれ、まだまだ探求のしがいを感じており、また、器という考えがこれからの世の中においても一層重要になるという確信を持っています。 ”いれものがたり”の取り組みが一巡し、「人としての器」の展開が次のフェーズに差し掛かろうとい

    • 「組織の器」に関する調査結果公表のお知らせ

      アルー株式会社より2023年度キャリア意識調査が公表されました。 本件では、「人としての器」研究チームの羽生琢哉が調査票の作成・結果の分析等の支援をさせていただきました。 同調査のレポートでは、人としての器の考え方を応用した「組織の器」についての調査結果を記載しています。 先日プレスリリースされましたので、ぜひご覧いただければ幸いです。 プレスリリースはこちらのページ、詳細版はこちらのページをご覧ください。

      • 「人(人間)」「としての(の)」器という表現の違い

        私たち研究チームでは、物理的な入れ物である「器」と区別するために、「人としての」という修飾語を付して「人としての器」という言葉を用いています。 これに関して、時折、次のような質問を受けることがあります。 「人としての器」と「人の器」はどのように違うのですか? 「人間の器」ではなく「人としての器」としたのはなぜですか? 「人としての器」「人の器」「人間としての器」「人間の器」という4つの言い回しが想定され、当初はほぼ同義のように考えていました。 しかし、研究が深まるに

        • 人としての器探求シリーズ:陶冶(とうや)

          このたび「人としての器探求シリーズ:陶冶(とうや)」と題した定期セミナーを始めることにしました。 陶冶(とうや)とは、もともとは陶器をつくるという意味ですが、転じて、人の才能・性質などをねって作り上げるという意味で用いられるようになりました。 この定期セミナーでは、参加者の皆さまと対話を通じて、「人としての器」という概念を一人ひとりの実践に紐づけながら探求していくことを目指します。 月2回開催予定ですので、詳細はPeatixのイベントページをご覧ください。ぜひご参加いた

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        株式会社人としての器:法人設立に当たってのご挨拶

          人としての器ラボ(Uラボ)

          これまで明らかになった研究成果の枠組みを参照しながら、各人が自分なりのテーマを掲げて「人としての器」を探求するためのラボ(通称:Uラボ)を立ち上げることにしました。 前期(4月~9月)と後期(10月~3月)の開始タイミングにて、ラボメンバー(研究員)を募集します。 Uラボでの実践活動を通じて、自らの器を磨き、広げていくことに関する実感を伴った理解を得られる機会を提供します。 詳細はこちらのページをご覧ください。ぜひご参加いただけますと幸いです!

          パーソナル"いれものがたり"

          パーソナル”いれものがたり”では、個別に十分な時間を取ったうえで「あなたならでは」の器の物語にじっくりと耳を傾けさせていただければと思います。 お一人でお申込んでも大丈夫ですし、複数名でのお申込みにも柔軟に対応いたしますので、この機会を利用して、ご自身の器を見つめ直していただければ幸いです。 詳細はこちらのページをご覧ください。ぜひご参加いただけますと幸いです!

          【詳細解説・書評】オットー・ラスキー著『「人の器」を測るとはどういうことか』(JMAM)

          2024年2月末、オットー・ラスキー著『「人の器」を測るとはどういうことか』がJMAM(日本能率協会マネジメントセンター)から刊行されました。 監訳者の中土井僚氏によれば、発売開始3週間で重版が決まったとのことで、にわかに注目を集めています。 「人としての器」を研究する私たちから見ても、今後の「器」という概念の広がりを期待させるタイトル・内容であり、私は発売開始直後に一読し、少し時間をおいてから再読しました。 目に見える成果やスキル・テクニックばかりが評価されがちな現代

          【詳細解説・書評】オットー・ラスキー著『「人の器」を測るとはどういうことか』(JMAM)

          『「人の器」を測るとはどういうことか』(JMAM)出版記念イベントを開催のお知らせ

          2024年2月末にオットー・ラスキー著『「人の器」を測るとはどういうことか』(JMAM:日本能率協会マネジメントセンター)が出版されました。 「器」というキーワードがますます注目を集める中、今回の出版を記念した対談イベントを二回にわたり開催します。 第1回のゲストでは、監訳者として今回の出版に関わったオーセンティックワークス株式会社 代表取締役の中土井 僚さんをお招きします。 第2回のゲストでは、「人としての器」研究を独自に深めてきた羽生琢哉が登壇します。 なお、両日と

          『「人の器」を測るとはどういうことか』(JMAM)出版記念イベントを開催のお知らせ

          「人としての器と成人発達のダイアログ」(3/17開催)のお知らせ

          THE WELL-BEING WEEK 2024の出展企画として、「人としての器」研究チームと一般社団法人Integral Vision & Practice(IVAP)のコラボレーションイベントを開催します。 「人としての器」と成人発達をテーマに、成人発達理論の泰斗である鈴木規夫さんと一緒にトーク&ダイアログセッションを行います。 皆さんとの質疑応答を交えた楽しいセッションにできればと思いますので、ぜひご参加ください。 タイトル:「人としての器と成人発達のダイアログ」

          「人としての器と成人発達のダイアログ」(3/17開催)のお知らせ

          「人としての器」の関連書籍

          これまで「器」という言葉は、多様な意味合いで用いられてきました。 今回は、人としての器に関連した一般書籍として、以下の7つをピックアップして紹介します。 福田和也『人間の器量』新潮社、2009年 斎藤一人・柴村恵美子『器』サンマーク出版、2012年 加藤洋平『なぜ部下とうまくいかないのか 「自他変革」の発達心理学』日本能率協会マネジメントセンター、2016年 小林弘幸『すべての悩みが小さなことに思える生き方』マキノ出版、2020年 丹羽宇一郎『人間の器』幻冬舎、2

          「人としての器」の四象限に内包された矛盾

          実を言うと、以下のような言動に直面するたび、少しモヤモヤした気持ちを抱えていました。 これらの言説はどれも正しいもので、私はこれらを一概に否定したいわけではありません。 しかし、上記の言動が指し示す方向性によってすべての靄が晴れるほど、現実は単純ではありません。 ここ数ヶ月、上記の言動の背後には、見落とされがちな重要な要素が隠れているのではないかと考えていました。 そして、このことを踏まえて器の四象限の詳細な要素を眺めてみたとき、四象限にも矛盾した観点が内包されている

          「人としての器」の四象限に内包された矛盾

          「特別版”いれものがたり”×保井俊之」イベントレポート

          2023年12月22日、叡啓大学 ソーシャルシステムデザイン学部 学部長・教授の保井俊之さんをゲストにお招きした特別イベント「いれものがたり×保井俊之」を開催しました(開催概要はこちら)。 社会を前向きに変革する人(チェンジ・メーカー)を育てるため、日々ご尽力されている保井さんの人生は、波瀾万丈です。 平日昼間は国家公務員を35年続け、夜間と週末は研究者という生活を13年間続けた後、2021年から日本初のソーシャルシステムデザイン学部を擁する広島県立叡啓大学の初代学部長と

          「特別版”いれものがたり”×保井俊之」イベントレポート

          「人としての器」の成長プロセス

          以前の記事では、「人としての器」の成長のきっかけを六つのカテゴリから整理しました。 今回は、成長要因を静的に捉えて分類するのでなく、「人としての器」が成長プロセスに着目した研究をご紹介したいと思います。 この研究では、経験学習モデルやU理論を参考に仮説モデルをつくり、社会人を対象としたインタビュー調査を通じてモデルの妥当性を高めました。 その結果、人としての器の成長プロセスは、「①変化の影響を蓄積」「②器の限界を認識」「③器の拡大を構想」「④意識・行動を変容」という4つ

          「人としての器」の成長プロセス

          素敵な器をつくる100Tips

          以前の記事「人としての器」の大きさに関する詳細な要素では、「感情」「他者への態度」「自我統合」「世界の認知」という4領域から20の詳細な要素を示しました。 これを基に、素敵な器をつくる100Tipsを考えましたのでご紹介します。 ●心の余裕、穏やかさ 001 心の許容量を可視化する 002 完璧でなくてOK 003 十分な睡眠の確保 004 目を閉じて深呼吸 005 時には情報をシャットダウン ●ポジティブ感情 006 ワクワクする瞬間を知る 007 周囲と喜びを共

          「特別版”いれものがたり”×鈴木規夫」イベントレポート

          2023年11月24日、一般社団法人Integral Vision & Practice 代表理事の鈴木規夫さんをゲストにお招きした特別イベント「いれものがたり×鈴木規夫」を開催しました(開催概要はこちら)。 近年の組織開発、個人の発達研究の分野に大きな旋風を巻き起こし、ティール組織の理論的な背景にもなった「インテグラル理論」を日本に紹介した鈴木規夫さん。 当日は、鈴木さんがご自身の器をどのように形成していったのかというエピソードを掘り下げてお伺いました。 どのエピソー

          「特別版”いれものがたり”×鈴木規夫」イベントレポート

          12/22「特別版”いれものがたり”×保井俊之」を開催します!

          特別版”いれものがたり”を開催します。 第4回のゲストは、叡啓大学 ソーシャルシステムデザイン学部 学部長 教授 兼 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 特別招聘教授、保井俊之さんです。 社会を前向きに変革する人(チェンジ・メーカー)を育てるため、日々ご尽力されている保井さんの人生は、波瀾万丈です。 ご本人いわく、「わたしは『二度目の人生』を生きているんです」とのこと。 今回、保井さんをお招きして、大人が挑戦し続けることの意味、また、ソーシャルシス

          12/22「特別版”いれものがたり”×保井俊之」を開催します!