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The poem-no-tsumori

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詩作に夢中な今日この頃です。
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記事一覧

東京のスズメたち (poem-no-tsumori)

朝、駅を出て 交差点を渡る その信号機からよく スズメの声が聞こえてくる チュン おはよう! なのか チュン いってらっしゃい! なのか 季節を問わず 鳴いている 都合よく考えれば わたしへのエールと 今日もスズメたちに 背中を押してもらって 仕事へ 行くよ 行ってくるよ と、見上げて心の中で 返事をする 都会で働く大変さを スズメたちもきっと ここで生き抜くのは大変だろうと 勝手に想像して わたしの思いを 重ねている ありがとう スズメたち君たちは とても小さいけど と

朝の交差点で (poem-no-tsumori)

仕事へと向かう重い足取りが、 交差点の赤信号で、止まる 朝。 吐く息が少し白い 焦点の合わせない目で前方を 見ていると、何かが耳に 雀の声かと気づくと、 電柱にいる 頭の上で空色に混じり 雀が数羽、飛び交い 鳴き交わしている 甲高い音で 信号が青になる 歩き出すその足 気のせいかさっきより、 軽い感じがしないか ************** 最近は詩人な気分です。 ヘッタクソな詩(のつもりです…)を、お読みくださった方に感謝申し上げます!

じゃりじゃりな日 (poem-no-tsumori)

昨日は無かったのに 今日はある 明日になれば消えるだろう でも、今日はある この、見えない心の中の、 じゃりじゃり 見えない、無いモノの中の、 じゃりじゃり 鬱陶しくて 重くて 邪魔っけで いや〜な感じ こういう時は息を吐くんだって なるべくゆっくり、長く吐くんだって じゃりじゃりが溶けてカラダから溶け出るようにイメージして 今日はある。けど、明日には… ************** 最近は詩人な気分です。 ヘッタクソな詩(のつもりです…)

考える (poem-no-tsumori)

最近、考えるを考える 色んなコトが行き詰まってしまって 考えなきゃっと思って 考えてる この間、「鬼滅の刃」を見ていて 主人公の炭次郎が窮地のとき、こんな感じのこと言っていた 「考えろ、考えろ。何か方法があるはずだ」 それで気づいたこと 自分は今まで、そんな風に考えたかな? 頭使って、もうこれ以上は、ってとこまで 考えたこと、あるのかな? あんまり…無いような、気がしている もっと一つ一つを、しっかりときちんと でも、考え過ぎだと行き過ぎて疲れるから

ねこネコ猫 (poem-no-tsumori)

猫って結構凶暴だよね 肉食、スズメとかネズミとかを食べる あの鋭く尖った爪 口の中に犬歯 でも、 人に懐く 家の中にいると 目の端にさりげなく居たりするよね 「ドアを開けて」とニンゲンに目配せするし 寒い時だけ、膝の上 甘える時? カラダクネクネ、足元で そんで近すぎて尻尾踏まれたり 着地に失敗したのも、とぼけてた 変なニオイ嗅いだら、フエってする 寝ている時の、やわらかさ そんな君たちと一緒にさ、ずっと平和に暮らしたいなあ *********

アボガドなんて (poem-no-tsumori)

アボガドに初めて会った日を 覚えている。驚いてその外見に 中身は写真で見ていたけど、 本当に、エメラルドグリーン 味はフルーツのクリーム 濃厚だよね でも、 一番びっくりしたのは、タネ 何でこんなに丸っこくて デカくて、真ん中に居座って 包丁で切るのを邪魔している いけ好かないヤツ でも、植えてみた 本で読んだ。細長い葉っぱは、キレイ アボガドのタネなんて、と思ってた 今は少し、反省している ************** 最近は詩人な気分です

百日紅の種を (poem-no-tsumori)

2020年の秋、 初めて君を意識した 君の花のことは知っている 木肌がすべすべなのも でも、 花が咲いた後は すぐに忘れるんだ そこに居ることも 今年は違う、 花の終わったあと なっている緑色の茶色の実 割れている みかんのふさのように 天に向かって円になって並んで 未来に手を差し伸べているかのよう きっと鳥を風を待っている これからは、 私はサルスベリの種の形を知っている人だ そして花が咲いていない時も 君を意識する人になった ***

そこで足をバタつかせる君を (poem-no-tsumori)

夏から秋にかけて、君と出会う 玄関のドアを開ける、足元に ときどき、君がひっくり返って 足を、バタつかせている コンクリートの床面、まっ平 どうして君は、着地を失敗して? 丸い背中で、転がって カラダを戻そうにも、掴まるモノがない ここはニンゲンの住む、超人工の 無機質で無慈悲な、冷たい物質 自然界であれば、君の周りには草花あふれ 棒切れや枯れ葉で、満ちている 何という虫か、丸いカラダの君 つい笑ってしまうし、少しニガテだけど 放っとけないから、助

そこに居た君を覚えてる (poem-no-tsumori)

君はいつもそこに立っていたんだ 何十年もだよ でもある日、切られたね 道を整備するんだって 秋になるとドングリを道に落としてた君 正直、それで君の存在に気づくこともあった 目の前にいるのに すぐそばを通っているのに、忘れてる 今も忘れていることの方が多いかも でもね たまには思い出してるよ 君を完全に忘れるわけが、ないんだよ ************** 今日は忙しくて散文を諦めました。ヘッタクソな詩(のつもりです…)を、お読みくださった方に感謝申し

グレープフルーツの好きな君 (poem-no-tsumori)

仕事帰りに寄ったスーパーで グレープフルーツが売っていた 最近あんまり見ないなと、 曖昧なオレンジ色 僕が思うグレープフルーツは 確か黄色だったと記憶に訊いた 近づいてみるとサンプルが 一つが真っ二つに、カットされていた 僕の記憶と違ってる 薄い黄色じゃなくて、それは赤みがかったオレンジ色 黄色じゃないんだ、と思った瞬間 僕はびっくりしたんだ 赤いグレープフルーツが 好きだと言った、君のこと すっかり忘れていたことを 思い出したんだ スーパーの

レモンイエローは好きだけど (poem-no-tsumori)

檸檬をいくつかもらったんだ レモンイエローは好きだけど 檸檬はちょっと苦手。で だから困っている 蜂蜜檸檬にすればいい と誰かが言ってくれた 喉にいいし、とか でも蜂蜜が無いんだ 檸檬は料理にも使えるよ、誰かが教えてくれた 鳥の手羽先と煮込むんだ ちょっと酸っぱくて素敵な味 でも鶏肉を買いに行かないと どうすればいいんだ レモンイエローは好きなのに 檸檬と仲良くなるにはさ… お砂糖のような君が、必要なんだよ ************** 今日