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中学二年でマリファナを吸った

あれは遠い昔の話、俺はいつも通り仲間たちと公園でオールという、朝まで遊んで帰るという、いつも通り仲間たちと一緒に時間を過ごした、両親は怒る時、頭ごなしに否定してくる、それが嫌だった、父は毎日飲み歩き酔っ払って帰って来ては母と言い合いの喧嘩ばっかしてた、 家族の絆を破壊してく、家に居たくなかった。
母と掴み合いの喧嘩をする妹を見て、俺は、

「もう終った」って思った。

既に俺は絶望してたかも知れないけど、友達と居る時間はやっぱり楽しかった。
俺にガスパンを教えてくれた先輩に呼ばれ、先輩の家へいったら、パケ袋を見せてきて「マリファナ吸う?」
と聞いてきた、アルミホイルで作ったパイプ、独特の香ばしい匂い、俺は恐る恐るマリファナを吸ってみた。
「街頭がキレイだよね」
「ミルクティー美味しいよ」
と先輩に言われ、俺はその当時からマリファナを吸ってヒップホップを聴くことにハマっていた。
自販機までミルクティーを買いに行ったら、なんとなく街頭がキレイかも知れない、ミルクティー美味い?かな、など、初めての頃は新しい発見がとても新鮮で、その多幸感でハッピーバイブスに包まれた俺は癒やされていたんだと思う。

家庭環境は悪化してく一方で高校生の頃になると両親は離婚した、父が覚醒剤を使ったからだ。
父は仲間内で建設業を営んでおり、毎日仲間たちが集まる居酒屋で酒を飲み遅くに帰ってくる。
不景気の影響かなんか知らないけど、多額の借金を抱え会社は倒産、一週間くらい家に帰ってこなかったのだが、ある日、突然帰って来たけどなんか様子が可笑しい、きっと直感で分かったんだけど気付かないフリをする、コンビニに買い物に行こうと言い出したが、呂律が回ってないし、歩き方が変だ、でも俺と妹は教わる事もなく、なるべく冷静で居なくちゃいけない、そう自分に言い聞かせた。
訳が分からない、俺の中の何かが音も無く崩壊したど同時に、俺もポン中だったから、どーでも良いけど一生許せないなって当時は考えていた。
それからというのも、父は再び立ち上がり、また会社を作って、それなりの暮らしをしている。
人生はどこからでもやり直しがきくし、父が自殺しなくて良かったとも思う。
今も一緒に現場で仕事をしている。
昔は大嫌いだった家族を、俺は愛しているし、皆で幸せになれば良いじゃん

お姉チャンは元ホストとの間に出来た子供を降ろしているけど、今は新しい家庭を築いてる。
妹は水商売で働きだし、お店のナンバーワンになった、今はかなり貯金もあるらしい。
俺は、土方やりながら、給料が入れば新しい服を買い、洋楽ヒップホップのCDを集めて、マリファナを吸い音楽を聴いていた。

少し話を戻そう、中学二年の頃にマリファナを吸った時からしばらくして、また先輩に家に呼ばれた。
透明な結晶そして注射器を見せてきて
「シャブだよ、やってみる?」
と聞かれたのだ、30分間断わったのだが、一発打って、凄まじい高揚感だしとても気持ち良いし、お喋り止まらないし、ゲームに熱中出来る。
シャブにもハマっていった。
それからは月に一回程度、先輩とシャブを打った。
中学生だったけど、先輩の親方に話を通して貰って防水屋と言う仕事をしていた。
給料日になると先輩と親方とその仲間どうしでヤクザの売人に電話をして欲しいものを注文してパチ屋の駐車場でネタをゲトり、みんなでハイになっていた。
高校生くらいの時に親方から
「このままじゃ将来がダメになる」
と言われシャブを断ち切った。
しかし、高校生になってくると周りの友達でもシャブに手を出すから、俺も付き合いでよくやってた。
脱法ハーブも流行ったが、ここではまだ触れないでおこう。

とにかくシャブを使ってオナニーやセックスをするのが気持ち良かった。

ある日友達から一本の電話が来た、その内容はと言うと、後輩がガスパンのODで意識不明になり集中治療室に居るとの事だ、あとで聞いた話だが、常に全身が痙攣して白目を向きながら、そのまま息を引き取った。

ドラッグは魅力的な反面、意地悪なところがある、それをマトモに見てしまった俺は他人の死が受け入れなかったし、信じたくも無かった。
こんな人生の終わり方は嫌だなと思うがドラッグが辞められない、俺も、そんな苦しみがあったし、なによりハイになってるときが楽しくて仕方が無かったから辞めようともしなかったな。

何事も自分のキャパシティがあって、それを間違えるとバッドトリップしてしまう。

俺の青春はドラッグに汚染されていた。
純粋にのめり込んでいたし、警察に捕まらなければいーじゃん?

俺は自己責任という世界の恐怖みたいなのも見てきた。
きっと神様がそれを見たら嘲笑うのかも知れない。


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