仕事でも、プライベートでも、全てを順調に、思う通りに進められるのが理想だ。けれど、現実には、そんなことは滅多にない。多くの場合、つまづいたり、転んだりしながら進んでいく。でも、人生、七転び八起き。また立ち上がって足を踏み出せるのなら問題はない。問題なのは、現状から抜け出す方法が見えなくて、そこで立ち止まってしまったとき。行き詰まったときだ。

まあ、それでも、大抵の場合は、なんとかなる。ちょっとした仕事なら、席を外したり、昼食を食べに行ったり。少し大きめなトラブルでも、時間が許すのならば、今日はほどほどにしておいて、翌日に見直してみる。そんなふうに時間と空間を変えてみると、意外などあっさりと問題が解決したりする。

「今・ここ」でなんとかしようともがいている自分を、強制的に移動して解放してあげる。すると、自然と違った角度から物事を捉えられる。あれっ、何に悩んでいたんだっけ、と不思議なほどすんなりと答えが出る。みなさんも経験があるじゃないだろうか。

実は、コーチングでも、この「時間と空間の移動」はよく使う。というのも、クライアントの多くは現状に行き詰まりを感じている。満足できない「今」を改善したいと思っている場合でも、良い「今」をより良い未来に発展させたいと思っている場合でも、「今」にどっぷりはまりこんで動けなくなっているのは同じで、コーチングは、新しい視点なり、気づきを得てもらって、そこから脱出するお手伝いをする。

時間の移動については、次の3つの質問を良く使う。

1. 過去、同じような状況をどうやって乗り越えたのか。

2. そもそもどうしてそれ始めたのか。どうしてそうなったのか。

3. 未来の理想の状態から逆算したら、今、何ができるのか

1と2は過去、3は未来という視点からの質問。「今」から時間軸をずらしているわけなのだが、これを考えてみるだけでも、意外と問題が解決したりする。過去には自分のリソースがいっぱいあるし、理想の状態をイメージするだけで次に踏み出す一歩がスムーズになる。

次に空間の移動について。こちらは次の2つをよく使う。

1. クラアントに実際に移動してもらって、それまで自分がいた場所を俯瞰してもらう。第三者として、どう見えるかの感想を言ってもらう。

2. 今の悩みが「案件・現職・キャリア・人生」のどこに当てはまるのか、そして、別の視点で捉えたときに、どう思うかを答えてもらう。

2について補足すると、たとえば、目の前の仕事（案件）にやりがいを感じていないけれど、現在の立場（現職）にとって、その仕事の意味・意義があるとしたら、どんなものになるか、そんな問いを立てる感じだ。

1、2ともに、現在の場所から、物理的・精神的に移動してもらって、別の次元で考えてもらうことを目的としている。自分から離れても、第三者的に観ると言っていいかもしれない。そうすることで、同じ現象に違う「意味」が見つけられる。

と、時間に関するものを3つ、空間に関するものを2つ、紹介したのだが、実を言うと、この質問はセルフコーチングにも使える。もしあなたが行き詰まりを感じているなら、ぜひ試してみてほしい。どれを試してみて、きっと簡単に移動できるはずだ。

行動イノベーションのコーチングを体験してみませんか。現状から移動する感覚を味わえますよ。体験セッションの申し込みはこちら

現状を抜け出して、一歩踏み出すあなたを応援してます。メルマガの登録はこちらまで。