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息子ハンターヘの利益供与が疑われるガス会社(ブリスマホールディングス)の調査を始めたウクライナ検察総長(Viktor Shokin)を、軍事支援を「人質」にして罷免させていた

息子ハンターヘの利益供与が疑われるガス会社(ブリスマホールディングス)の調査を始めたウクライナ検察総長(Viktor Shokin)を、軍事支援を「人質」にして罷免させていた
2020年07月09日
以下は前章の続きである。
退治された四つの怪物 
トランプ大統領に退治された多くの怪物を振り返ってみよう。 
その筆頭は、オバマ政権に巣くっていたネオコン勢力だった。
ネオコンについては拙著『アメリカ民主党の崩壊』(PHP研究所)で詳述したが、要するに、ロシア嫌いの干渉主義者(国際主義者)のグループで、気に入らない国のレジームチェンジ(体制転換)をも厭わない輩である。
彼らはイラク、エジプトあるいはリビアのレジームチェンジを仕掛けた。 
トランプ大統領は、無益な介入を止め、ロシア(プーチン政権)との折り合いをつける外交に切り替えた。
オバマ(ヒラリー)外交を完全に否定し、ネオコンを政権中枢から排除した。 

第二の怪物は、ディープステート(ネオコン系実務官僚組織)とメディアだった。
民主党はヒラリーが選挙に敗れると、元英国スパイ(M16)が創作したスチール文書(トランプはプーチンの傀儡だとする偽書)を使い、トランプ弾劾を仕掛けた(ロシアゲート)。
FBIは反トランプの捜査官ばかりで構成されたミュラー委員会に調査させたが、ロシアとの共謀を示す証拠はなく本年3月に終了した。その結果、トランプとプーチンの共謀は確実だと訴え続けてきたCNNに代表される主要メディアの信用は失墜した。 
スチール文書は、ヒラリー陣営の資金で作成されたことも発覚した。当時のFBI長官(ジェイムズ・コミー)は、ネオコン外交で潤ったロッキード・マーティン社(軍産複合体)の副社長だったこともあり、ディープステートの存在も露見した。 

第三の怪物は、民主党金権政治家だった。
民主党は、「トランプは議会が認めた対ウクライナ支援金をダシにして、バイデンの悪事を探せとウクライナに圧力をかけた」(ウクライナゲート)と訴え、下院でトランプ大統領弾劾を決議した(昨年12月)。
しかし、決議案は上院で否決された。
反対にウクライナに圧力をかけていたのはバイデンだったことがバレた。
彼は息子ハンターヘの利益供与が疑われるガス会社(ブリスマホールディングス)の調査を始めたウクライナ検察総長(Viktor Shokin)を、軍事支援を「人質」にして罷免させていた。
この稿続く。


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