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みっきーのリアル登山者の端書き#720『人工物とそうでないもの』

生き物の中には営巣という活動の中で巣を作ります。
蜂が作る巣なんかは、もはや恐怖の化身ですね。

ところで、そうした巣と、人間が作る家とは、どこが違うのでしょうか。

人間が作る家や建物は「人工物」と呼ばれます。
「人が工夫してできた物」、だから人工物。
その形成の素材でもなく、その製法でもなく、「動作の主体が何か」だけで定義されています。

世の中を人工物とそうでないもので分けると、なかなか危険な二元論のように思います。
世の中にあるのは「人間がかかわったもの」と「そうでないもの」の二つ。

「そうでないもの」の中には、物理的な自然現象である風・雨・日光によって作られた壮大なランドスケープや、前述した蜂の巣作りのような人間に負けない創作能力を持つ生き物たちの営みもあります。

「そうでないもの」として片づけるには、あまりにも多様で面白く豊かな世界です。
人工物の世界から一歩踏み出して、もう片方の世界の多様性に踏み込むことで、自分自身の思考の枠取り払われた新しい可能性に至れるのではないか、と私は思います。

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