ある日のきく子ちゃん
きく子ちゃんは小学四年生です。
きく子ちゃんは虫が大好きで、特にダンゴムシが好きでした。
お父さんに買ってもらった大きな水槽に、土や石、葉を入れて、たくさんのダンゴムシを飼っていました。
ずっとダンゴムシと一緒にいたので、誰よりもダンゴムシのことを知っていると思っていました。
ある日、きく子ちゃんはクラスのたく郎くんと話していました。
すると、たく郎くんが、
「ダンゴムシのこと教えてよ」
と言いました。
きく子ちゃんは
「もちろん。なんでもきいて。」
と答えました。
きく子ちゃんは、たく郎くんにダンゴムシのかわいさを知ってもらいたいと思いました。
たく郎くんからの質問はこうでした。
「足の数は何本あるの?」
なんと、きく子ちゃんはこの質問に答えられませんでした。
食べるものや、体の色は分かりますが、足の数は気にしたことがありませんでした。
そんな出来事を通してきく子ちゃんは、ずっと一緒にいても、ダンゴムシのことを全て知ることはできないのだと思いました。
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