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2022年4月の観劇記録

ほとんど3月からの引き続き現場だった4月。
3月に感想を書いたものは詳細省きます。

4月の観劇リスト

@現地
・雪組『夢介千両みやげ/Sensational!』 @ 宝塚大劇場
・音楽劇『夜来香ラプソディ』 @ サンケイホールブリーゼ
・ミュージカル『あなたの初恋探します』 @ 浅草九劇
・ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』 @ シアタードラマシティ
・ミュージカル『FLOWER DRUM SONG』 @ 日本青年館ホール・森ノ宮ピロティホール

@配信
・ニコ生「サナレッジ」第1回
・ニコ生「にゃんと陣の生放送やっちゃいます!」第10回
・Paradox Live on Stage THE LIVE ~BAE×The Cat's Whiskers~


▮ ミュージカル『あなたの初恋探します』

何をやってもついておらず、とうとう会社をクビになり、
一念発起で初恋の相手を探す「初恋探し株式会社」を立ち上げた青年。

その会社にやってきた第一号の客は、こちらもまた会社を辞め岐路にたつ女性。

「初恋を忘れられない」という彼女、しかしその初恋相手の手掛かりは
"キム・ジョンウク"という名前だけ。

このありふれた"キム・ジョンウク"という名前だけを手掛かりに、
ふたりは思い出の地をたどり、運命の人を探す旅に出る……。

道中出会う、個性豊かな人々と大騒動を巻き起こしながら、果たしてふたりは運命の人を見つけることができるのか!?

http://hatsukoi2022.com/

韓国で生まれた3人ミュージカル。登場人物の切ない想いもあるけれど、全体的にはポップな見やすいラブコメ。
「初恋探し」の会社を立ち上げた青年・ビョンソンと、そこにお客として来たユナが、初恋の相手を探していく過程で次第に惹かれあっていきます。その距離が近づいていく様子がかわいくて、ほっこり幸せな気持ちで観れる。

佐奈宏紀くんが観たかったので、マチソワとも佐奈くんが観れる日で、ユナは愛加あゆさんと山口乃々華ちゃんを1回ずつ。
浅草九劇でミュージカルを観たのは初めてだったけれど、あのキャパシティの空間で、今回は少人数ということもありひたすら好きな役者さんの歌声を浴びれるのはすごく贅沢でした。私は佐奈くんの歌声が好きで好きで好きで好きで「(2.5にかかわらず)ミュージカルやって…!」と願ってやまなかったのですが、こんなに幸せな形で叶うとは思わなかったー!
佐奈くんはビョンソンと、ユナの初恋相手であるジョンウクの二役。
ビョンソンの一生懸命で頼りないんだけど優しい大型犬男子感も、キザでロマンチスト・THE王子様なジョンウクもどっちも似合って見えるからすごい。
山でビョンソンがユナに自分の初恋の想い出を語る曲が好きでした。私は佐奈くんの歌声のあたたかな低さや棘の無さはもちろん、聞くと胸がきゅっとなるようなエモさを感じるところがすごく好きで。その声質がまさにハマってるなぁと感じた曲です。叶わなかった恋だけど、相手に対して「どうかお元気で 絶対に幸せに 朗らかに」と願えるビョンソンのやさしさが素敵だなと思ったし、ユナの矢印が完全にビョンソンに向いたのもここかなぁと私は感じました。

愛加さんユナ。
年を経るごとに恋愛に臆病になってしまって逃げる感じ、ユナはアラサーぐらいの設定なのかなと感じたのですが、愛加さんのユナはまさに等身大の大人の女性という感じがしてすごく共感ができました。自立して働いている強い女性に見えるけれど、実はとても怖がりで運命にもあと一歩踏み込めずに想い出にしてしまう。
佐奈ビョンソンと愛加ユナは、一見年上のお姉さんユナに引っ張られて振り回される年下ビョンソンだけど、最終的にちゃんと前を進むユナの背中をいつでも支えられる位置にいてあげるビョンソン、という形に見えて良かったです。ビョンソンの大型犬わんこ感を強く感じる組み合わせ。笑

乃々華ちゃんユナ。
これだけはまず言わせてほしい。乃々華ちゃん、「INTERVIEW」振りだったのでちょうど1年ぶりぐらいに拝見したんだけど、めちゃくちゃ上手くなっていてビックリした…!!!!!この1年、たくさん頑張ったんだなぁ。
乃々華ユナは年齢設定よりだいぶ若いイメージなので、まだ若い女の子が一生懸命強がって、その年齢ゆえのエネルギーで猪突猛進に進んでいっちゃうようなイメージ。乃々華ちゃんとのペアだと、ビョンソンのユナを見守ってしっかり支えてあげている感じが強く出るなぁと思いました。とにかく二人ともかわいいペア。
乃々華ユナは怒った後に結局羊羹をくれなかったのもかわいかった。笑

高速鉄道から帰ってくるとき、寝ちゃったビョンソンの頭をユナが自分の肩に引き寄せてあげるシーンがあるんですが、寄りかかった瞬間にユナの肩に頭をスリッと擦る佐奈ビョンソンの仕草がとってもきゅんとして好き。

マルチマン平野さん。
芸達者が過ぎる…!渋めからきゃぴきゃぴからクールかっこいいからおもしろまで。瞬時に切り替わるのがさすがでした。一生見れちゃう。

久しぶりに「もっと観たかったなー…!失敗した…!」と思うぐらい楽しい舞台でした。いや、ほんともっと観たかった


▮ ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』

リヴァプール郊外で双子の男子が誕生した。双子の一人であるエドワード(ウエンツ瑛士)は裕福なライオンズ夫妻(一路真輝&鈴木壮麻)に引き取られ、もう片割れのミッキー(柿澤勇人)は、実の母親ミセス・ジョンストン(堀内敬子)と兄サミー(内田朝陽)のもとで貧しくも逞しく暮らしていた。正反対の環境で育った二人はお互いが双子であることを知らないまま、7歳で出会って意気投合し義兄弟の契りを交わす。しかしミセス・ライオンズは我が子エドワードを実の母親にとり返されることを恐れ、ライオンズ一家が転居。エドワードとミッキーは今生の別れをしたはずだった。そのうちミッキーの家が取り壊しとなり、移り住んだ先は偶然エドワードの家の近く。
15歳になった二人は再会し、固い友情を育むようなる。エドワードとミッキー、そして幼馴染みのリンダ(木南晴夏)は恋と希望に溢れた青春の日々を謳歌する。しばらくしてエドワードは大学に進学。ミッキーは工場に勤め、リンダの妊娠を機に結婚。大人として現実を生きはじめた二人の道は大きく分かれていった。不景気により失業したミッキーは、ついに犯罪に手を染め薬漬けに。議員となったエドワードはリンダを通してミッキーを支えるが、運命は二人を容赦しなかった…。

https://horipro-stage.jp/stage/bb2022/

"生き別れの双子は、お互いが双子であると知ったら死んでしまう"
この迷信と、冒頭にも「同じ日に生まれ同じ日に死んだ」と言われるので2人の行く末はわかっているのですが、前半の子ども時代があまりに明るいことと、中盤の思春期パートが絵に描いたように甘酸っぱい青春なので、つい忘れて終盤の暗さに打ちのめされてしまう。

ヤンチャな子ども時代から不良めいた青年へと変化していく柿澤さんのミッキーの熱量も、一貫して「いいとこの子」としてノーブルな雰囲気を纏うウエンツさんのエディの聡明さも良い。全然違うのに、どこか似ている空気をちゃんと感じるのも不思議。
出会った瞬間にお互いを信頼して唯一無二の親友になった2人だったのに、すれ違ったまま死んでしまうのが悲しい…。双子だと知っても「なんで俺を手放してくれなかったんだ。俺がこいつになれたのに」と言いながら死んだミッキーは最後までエディを羨んで妬んでいただろうし、エディはミッキーに手を差し伸べたかったかもしれないけど、リンダがどれだけ辛い境遇に陥っていたとはいえ、まだミッキーの妻であるのに手を出してしまった時点で完全に善の存在ではなくなってしまったのもなんとも…。

伊礼さん演じるナレーターが、ロミジュリでいう「死」みたいなポジションなのかな。コミカルな振る舞いもあるのに、どこか恐ろしい雰囲気が常にあって怖い。

エディがリンダに好きだって言わない(言えない)曲が好きでした。
でも僕は言わない。好きだって。でもわかってほしい。
傍から見たら「なんでエディを選ばないのよ」ってリンダに言っちゃいそうだけど、同じような家庭環境でずっと一番近くで育ってきたミッキーへの愛情も、子どもの頃ってヤンチャな子ほどかっこよく見えるのもわかるんだよな~~~という気持ち。


▮ ミュージカル『FLOWER DRUM SONG』

サンフランシスコのチャイナタウンに住むチャイニーズオペラの俳優ワン・チーヤン(石井一孝)の息子、ワン・ター(古屋敬多)。今日も親子でゴールデン・パール・シアターにたつが観客はまばら。そこへ中国で父親が亡くなり、父親の友人であるチーヤンを頼って中国からサンフランシスコにやってきたメイ・リー(桜井玲香)。人手不足で娘役を演じていたターは、これ幸いとリーに役を引き継ぐ。

ターは、シアターを西洋風のナイトクラブに変えようとしていた。ナイトクラブのショーを観たマダム・リャン(彩吹真央)はシアターをテコ入れし、新たに「クラブ・チャプスイ」として生まれ変わらせる。「クラブ・チャプスイ」で満を持して上演されるショーの衣裳を全部タダでつくった代わりに主演の座を手にしたハーバード(泰江和明)があまりにも役に合っていなかったのをみたチーヤンは自分で舞台の上へ。大成功を収める。

リーは着飾ってターのもとへ行くが、ターは相変わらずナイトクラブのスターであるリンダ・ロウ(フランク莉奈)に夢中。傷ついたリーはクラブを抜け出し、フォーチュン・クッキー・ファクトリーで働くことに。そこで出会ったチャオ(砂川脩弥)に「一緒に中国に帰ろう」と愛を告白される。父親からもらった形見のドラムを売り、旅費の足しにすることを決意する

チーヤンの友人チン(八十田勇一)からリーの居場所をききだし、質屋にドラムが売られたことを知ったターは…。

https://flowerdrumsong.jp/introduction.html

ざっっっくり言うと、中国生まれだけどアメリカで育ったワン・ターと、中国で生まれ育ちアメリカに来たばかりのメイ・リーが、お互いの中にある価値観や文化の相違・一致を擦り合わせて最終的に結ばれるラブストーリーだと解釈しましたが、どうですか。

ターとリーがお互いに惹かれたポイントを自分の中で納得できるかどうかが、この話がしっくりくるかこないかの分岐点かなぁと思いました。それの落としどころが見つからないと、「なんでなん???」って思ったまま終わっちゃいそう。
私の中のリー→ターポイント。
やっぱり一人で見知らぬ土地にやってきて不安な中、最初に良い感じの男の子に優しくしてもらうって、だいぶ大きいと思うんですよね。しかもアメリカで育ったターのやわらかい優しさは、あまり中国男性にはいないタイプなんじゃないかなと(チャオとかチャオとかチャオとか)。古きを大切にする文化を打ち破って、どんどん新しいものを生み出そうとしているターのショーにかける真摯な熱さも、魅力的に映るんじゃないかな。
ここまでだと、リーがターに惹かれたのはあくまでアメリカに来たばかりでターが持つ価値観が目新しかったからだと思うんだけど、最終的にはきちんとお互いの中に同じルーツを感じて、「一緒に守っていける」人だと思ったのかなぁ~と思っています。
私の中のター→リーポイント。
ターはとにかくリンダリンダリンダリンダ!リーはアメリカに来たばかりだから大変だろうし、妹みたいな感じでお世話してあげなきゃなって感じ。
でも知らずにリーに安心感を感じていて「どの国のどんな男も、一緒にいて居心地がいい女の子を求めてる。その子となら、なりたい男にだってなれる気がする」と言ったとき、ターにとってその女の子はリーだと、潜在的に思ったんじゃないかなぁと。まぁその後もリンダリンダ言ってるんだけど。笑
ターはチャイニーズオペラへの価値観もリーに出会ったことで変わっただろうし、中国人でもアメリカ人でもいられなかったあやふやな自分を「どちらも100%」と言い切ってくれたリーの存在は大きかったと思う。
ターにとってリンダは「恋」であり、リーは「愛」になったのかなと思っています。

何より私はリンダとハーバードの友情が大好きだったー!
わがままにも見えるリンダだけど、きっとハーバードが傷つけられたり馬鹿にされたら「ハーバードに何すんのよ」って怒ってそう。そう思えるような二人の信頼関係がすごく素敵でした。

マダム・リャンとチー・ヤンが歌う「私とは結婚しないで」、大人ならではの可愛らしさがあって好きでした。TOP HATのホレスとマッジが歌う「Outside Of That I Love You」が大好きなんですが、あの掛け合いの巧みさが同じ雰囲気。
この曲もそうだし、チャプスイの歌とか「a hundred million miracle」の曲とか、頭にメロディーが残る曲が多いですよね。
ターの曲では「日曜日」が好き。
「君の笑顔に口づけ」でリーの唇に自分の指をちょんってするとこがめちゃ可愛くて好きです。


▮ Paradox Live on Stage THE LIVE ~BAE×The Cat's Whiskers~

配信で観ました。
上記の「FLOWER DRUM SONG」をマチソワ観劇する日だったので、FDSのマチネ現地→パラステのマチネ配信→FDSのソワレ現地→パラステのソワレを後追いで視聴と、一人で4公演マラソンした。何してたんだろう。

続編いつかな~~~と思っていたら早々にライブだったパラステ。
BAEの曲好きなので久しぶりに聞けて嬉しかったです。事件もありましたが(笑)その時間もBAEとTCWメンバーでシャッフルRap Guerrillaが聴けたり、お祭り感あって楽しかったですね!結果的にオッケー!
Emblemの指差しファンサタイムがハッピーがたくさん生まれる時間で好きなんですけど、ライブではTCWメンバーも出てきてみんなで指差しファンサしてたのが画面越しに見ていてもニッコニコになりました!みんな推しに指さされてハッピーもらってるんだろうなぁ~!!!
ライブという空間ならではだった~!!!^^

続編待ってます!私もまたアレンのうちわ振るんだ!

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