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“思う”ことの大切さ、訪問看護師さんから教わったこと

元旦の震災など、心が痛くなる出来事が続き、自分の無力さを感じる毎日です。そんな私ができることと言えば、日常を送れていることに感謝する、そして、日常を送ることに専念していくことが大切だ、と考えています。

そんな時に、ふと、20年近く前に出会った訪問看護師さんの言葉を思い出しましたので、書いてみたいと思います。


訪問看護師の言葉

その訪問看護師Aさんは、訪問看護ステーションの所長さんでした。

私は、その頃ケアマネージャー仕事をしていた時で、自分の担当の利用者さんの自宅に訪問してくれていたのが、その訪問看護師Aさんだったのです。
Aさんとは、利用者さんのことでよく話をする機会がありましたが、私が、看護師の資格を持っていたこともあり、なんとなく話が合って、年上のAさんにはよく可愛がってもらっていたんだと思います。

そんなAさんが、私に言うんです。
「私たちの仕事は、週に1回、1日24時間、7日間のうちの、たった1時間お邪魔させてもらっている仕事なの。それ以外の時間は、利用者さんが自分で頑張っていなくちゃいけない、心配になることもあるのよ。若い子(看護師)なんかは、1週間後じゃないと様子みにいけないから心配って言っているけれど、そうやって訪問しない時でも、気にかけているってことが大切だと思うのよ。」

ステキな言葉だなぁって思っているんです。

私自身も、その頃、訪問看護師ではないですが、ケアマネージャーとして利用者さんのお宅に訪問に行っていました。やっぱり、心配になる利用者さんもいたので、その言葉が妙にこころに染みたのです。

私の場合は、気になると、近くに行くとは「どう?」なんて声をかけたりしていたのですが、これもいいのか悪いのか(苦笑)

祈るというのは立派な行動

なぜ、急にAさんの言葉を思い出したかというと、このVoicyを聞いたからなのです。

今日、初めて聞いたのですが、お寺の僧侶さんなんですよね。
この回では、物理的に支援が出来なくても、日常を続けること、日常を楽しむことが大切と話されています。そして、祈ることも支援だよと。

あーそうだよなぁ、そう思ったし、その言葉で直接支援できていない私も救われた気がしたんです。

相手を思う気持ちを持ち続けたい

私の日常の中に仕事があります。
以前は、千葉県の病院に勤めていました。いろんな患者さんとの出会いがあり、忘れられない患者さんもいます。

「今はどうしているかな?」
いつもではないけれど、時々ふと、思うことがあります。
なにができるわけではありません。

看護師になって4年目くらいにNICUで勤務して出会った赤ちゃん。
自分が担当だったこともあって、退院してからも時々お母さんから連絡をもらい、細々と親交があって・・・。
あれから30年経った今でも、その子の誕生日の時だけメールをさせてもらっている。

いつも節目節目でふと思う患者さんたち。
私のかけがえのない人々。
なんの力にもなってあげられないけれど、思うだけはできる。

それでも、いいのかな、そんなふうに自己満足してみたのです。


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