ハードロックカフェ

この店舗の名前を耳にしたことのある方はいるだろうか？

ハードロックカフェという店名から
「ハードロックをコンセプトとしたお店なのだろう」という想像をした方も多いかもしれない。
ハードロックカフェについて検索して調べてみたのだが、どうやらハードロックに特化しているというわけではないらしい。

Wikipediaやハードロックカフェの公式サイトなどを見ても「私達はハードロックを売りにしています！」という明確な宣言らしきものはどこにもない。

そもそもハードロックカフェという名称自体も「ハードロック好きな人々が集う店にしよう」というコンセプトの下に命名されたものではないらしい。
これに関してもWikipediaを見ていただければわかるのだが、ハードロックカフェという店は所謂「偶然の産物」ともいえるだろう。

一応「音楽」を売りにしてはいるようなのだが、ハードロックカフェをメインにしているという様子はない。

実際に筆者もハードロックカフェへ行ったのだが、「ハードロックカフェとは何なのか？」という感想を抱いた。

私は以前、ハードロックカフェのとある店舗へ行ったのだが、店内には確かにギターや著名なロックミュージシャンに関するグッズなども飾られてはいるものの、
ハードロックのファンが行って楽しい店かと問われたとしたら、個人的には「Yes」という答えを出すことに対して躊躇してしまう。
店内に流れている音楽もハードロックに掠りもしないような音楽が流れていた瞬間も何度かあった。
当然、ハードロックバンドの音楽が全く流れなかったわけではない。

ハードロックが次々と流れて食事も会話もさぞかし楽しいものになるだろうと期待していたのだが、その期待はほんの少し打ち砕かれてしまったように思う。
もちろん料理はボリューミーで美味しいし、スタッフさんも素敵な方々が多かったので消費者としてはおおむね満足であり、一辺倒に批判をしたいというわけではない。
ただし、ハードロックカフェと名乗るには不足している事柄が多すぎるように思える。

例えばアニメやゲームのオタクに向けた明らかな「コンセプトカフェ」や「コンセプトレストラン」みたいな店にするという経営戦略ではないのかもしれない。
しかし、ハードロックファンがもっと興奮してしまうくらいのハードロック要素を店内や料理に散りばめてほしいというのが本音だ。

ハードロックカフェという店に私は夢を見過ぎたのかもしれない。
もちろんハードロックカフェというものを否定したいわけではないのだが、やや誤解を生むようなその店名に私は困惑したのである。

ハードロックカフェというものと向き合う際には、「考えるな感じろ」の精神を重んじる必要がありそうだ。