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寒さ厳しくなる冬の空、春の訪れをかすかに感じる如月。皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。
この季節は農家さんは休みの季節。道の駅でいつも見ている農家さんの名前が少なくなって寂しくなる、そんな月に忙しくなるのがメープル採取です。

カエデの木に穴を空けて樹液をいただきます。

穴を空けた途端滴る樹液

皆様の知っているメープルシロップは、カエデから採れる透明でほんの少し甘い樹液(ほぼ水)を煮詰めたものです。
この事実を知らない人が結構いるのでいつか豆知識として使えると思います。
ちなみに透明な樹液は”メープルウォーター”と呼びます。(豆)

1タンクには20L(約20kg)カエデが生息している山の中から運び出すにはかなりの重労働です。
しかも20Lからメープルシロップとして製品になるのは約40g~50g。どれくらいの量かイメージが付きますでしょうか、、、とにかく20Lに対してほんの少しということです。

採取したメープルウォーターは秩父のMAPLE BASEにて煮詰められメープルシロップになります。

メープルウォーターの煮詰め作業

このときの薪をいれる量がかなり繊細らしいです。少なすぎると時間がかかり、多いと火が強すぎてあふれるそうです。
なのに作業は年に数回。慣れるのに何年かかるのか、、

雪のあとの様子

メープル採取事業は一昨年まで横瀬町樹液研究会の皆様が続けてきた事業です。事業継承の話にはそもそもその事業は続ける意味があるのか?という問がありますが、実際にやってみて思うのは継承できてよかったに尽きます。
メープル自体に価値があるのはもちろんのこと。メープルをきっかけに私達の生活の中で森と関わる、山の恵みをいただくなど様々な視点に触れる事となりました。

今年の採取量は900kgです。
この数字多いでしょうか少ないでしょうか。
実は去年の約半分です。原因は気温、多分。
温暖化の影響でしょうか、去年の気温より1度高いようです、。


貴重なメープル採取事業、森と共生する社会の一歩になることを願って。

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