日経連載 キセキの高校(1)~(5)

偏差値40から上智大 「哲学対話」が私を変えた キセキの高校(1)


via 東京都立大山高校(板橋区)は、複数の受験サイトによれば偏差値40。都立高では最低に近い。ところがここ3年、有名私大や公立大への進学者が相次ぐ。合格者は「哲学対話」という集いを経験した。対話が、生徒たちの何を変えたのか。…

「暗記偏差値40、思考力偏差値68」と、言った所ですね。
答えのある問題に対して回答方法やその答えを暗記し出来るだけ早く導き出す力ではなく、答えのない問題に対して自らで考え答えを出す力の大切さを実感します。

(5月14日 #NewsPicks へ投稿)



他人を否定せぬルール 対話、自分の言葉で存分に キセキの高校(2)

via …対話を担当する大山高の養護教諭、関本智美(32)は「生徒たちは対話を通じ、自分の言葉を増やしていく」と言う。考え、沈黙してもいい。否定されずに、存分に話す。その経験が、生徒の目に輝きを与える。…

13年春に校長として赴任した大山高は、受験偏差値では都立高で最低レベルだ。小山は、まず生活指導を徹底した。だが生徒のまなざしを輝かせるには、何か足りない。模索していた時に出会ったのが哲学対話だ。

問い、語り合うシンプルなやりとり。参加する生徒の表情は一変した。…

他人を否定するだけの行動は、思考力がない人間でも偉そうに振る舞える最も簡単な方法ですね。

(5月15日 #NewsPicks へ投稿)



自由求め「そもそも」を問う 自分見つめ壁越える力に キセキの高校(3)

via 「偏差値が低い学校の生徒は伸びる」。東京大教授の梶谷真司(52)は経験から知っている。受験偏差値では都立高で最低に近い大山高校(板橋区)で「哲学対話」が始まるきっかけをつくった。1つのテーマを決め、互いに問いと答えを繰り返すことで、生徒は気づいていない本来の力を取り戻す。…

2000年代前半、帝京大で教えていた。関東の私大で受験偏差値は高いとはいえない。梶谷が力を入れたのは学生の就職活動の支援だった。

エントリーシートに志望動機をうまく書けない学生に「どうしてこの会社に行きたいの」と何度もシンプルに問い続けた。「なぜ」と1週間も聞かれ続けると、半泣きになる学生もいた。

しかし、梶谷の質問攻めで学生は次第に自らを問い直した。明確な動機を固め、就職氷河期でも内定をもぎ取ってきた。…

「なぜ?」には注意も必要で、避けた方が良いと考える人もいます。なぜそんな選択をしたのかという否定的で、非難めいた響きも含まれるので、思考力のない相手では、最もらしい表面的な答えが返ってくるか、心理的なダメージを与えてしまいます。
しかし、私は「なぜ?なぜ?なぜ?」を多用します。

(5月16日 #NewsPicks へ投稿)



「なぜ?」がつなぐ未来 問いから見つける自分の声 キセキの高校(4)

via …「そもそもなぜ飢餓が続くのか」…

「学ぶべき音楽とは何なのか」…

「なぜ学校で勉強するのか」…

2人に問い続けることを教えたのは同高の哲学対話で進行役を務める東京大の大学院生、堀越耀介(27)だ。生徒の疑問を引き出し、考えを深めてもらう工夫を重ねた。…

問いを抑えつけず考える場をつくりたい。「なぜ」の先には未来が続いているからだ。

(5月20日 #NewsPicks へ投稿)



問い重ね本質追究 「哲学対話」企業も変えるか キセキの高校(5)

via …堀越のもう一つの顔は、株式会社「クロス・フィロソフィーズ」(東京・新宿)の取締役だ。社長で上智大の先輩の吉田幸司(36)は「哲学の知をビジネスに生かす道はないか」と、起業した。…

高校生を変えた哲学は企業も変えるのか。人と人が向き合い、問いを積み重ねることが、いま必要なのかもしれない。

約6年前のお話になりますが、当時の私は哲学はお金にならないと思い込んでおり、哲学科を卒業されビジネス界で活躍なさっている小山龍介さんに「哲学はビジネスで生かせるのですか?」と率直に伺ったところ、「生かせますよ」と即答でした。
今の私ならば、小山さんが即答なさった理由が理解できます。

(5月20日 #NewsPicks へ投稿)




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