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Happy Elementsの仕事 『3DCGデザイナー』職種の紹介

この記事は「Happy Elements カカリアスタジオ デザイナーアドベントカレンダー2023」の3日目の記事です。

はじめに

『あんさんぶるスターズ!!』チーム(以下・あんスタ)の3DCGデザイナーのS.K.と申します!

あんスタではステージのデザインやMVの演出回りの担当をしています。(なぜかあんスタでメカデザインもしました)

今回は3DCGデザイナーってどんなことしているのかイメージしづらいと思うので、あんスタの3DCGデザイナーについて紹介させていただこうと思います!

あんスタMVの制作体制

あんスタはいくつかの協力会社様と合同で3DMVの制作を行っております。
大きな作業の内訳はこちらです。(開発初期の構成です。)

(Vコンテ担当はダンデライオン様がメインで担当していただいておりますが、一部社内でも作成しています。)
また、今はUnity演出部分や背景モデル部分でもいくつか協力会社様に制作していただいています。

MV制作の流れ

MV制作は上図のような流れで制作を行っていきます。
赤くなっている部分が主に弊社が担当している部分で、黄色い部分は弊社と協力会社様どちらも手掛けている部分になります。

HappyElementsの3DCGデザイナーの仕事

弊社における3DCGデザイナーは大きく分けて4つの担当があります。


MV企画担当の仕事

MV企画担当とは、一つのMVを企画及び監修をする担当になります。

具体的なMV企画担当の作業内容
・MVの全体の流れを計画
・各所での発注・監修業務を行う

MVの全体の流れを計画

MV企画担当はまずイベントのテーマや楽曲をもとにMVの企画の草案を作成します。

制作した草案を元にMV制作班で相談して可能な演出や見栄えのあるステージ案を少しMVの流れを具体的に計画していきます。

やりたいことや入れたいものを明確にし、どういう流れでMVに落とし込んでいくかを決めていきます。

草案の段階でほぼ流れが決まっていることもあれば、MTG内で全く違う方向に変更するパターンも多くあります。
草案は一人でまず担当しますが、そこからは色々な意見を出し合ってブラッシュアップしていきます。

ここで確定したMVの流れをもとに各所の作業がスタートしていきます。

各所での発注・監修業務を行う

MVの企画が完成した段階で各所に発注依頼をしていきます。
さらに「振り付け」「モーションキャプチャー」「Vコンテ・BGコンテ」「アニメーション」これらすべての監修業務も行います。

企画担当者は1曲毎に担当者がついており、その担当者が最初から最後まで各所と連携し、制作を進めていくことになっています。
キャラクターらしさ、ユニットらしさを把握し、細かいところまでチェックしていきます。



背景モデリング担当の仕事

背景モデリング担当はその名の通り背景デザインをもとに、背景モデルを制作する担当になります!

あんスタの背景モデルの特徴はこちらです。
・カードイラストに寄せた見栄え
・疑似的なライティング

カードイラストに寄せた見栄え

あんスタのMVは極力カードイラストから離れすぎないように心がけているため、背景モデルのテクスチャも手書きらしさを残しつつ、3Dの良さを出すように制作しています。
イラストも同時並行で制作を進めているため、あんスタのテイストを感じ取ってテクスチャの制作をしています。
そのため、ある程度のイラストスキルも必要になってきます。

疑似的なライティング

スマホ環境というのもあり、負荷軽減のため背景ではライティングは行っていません。
疑似的ライティングを実現するために、影はテクスチャで再現しています。影がテクスチャになっているため、イラスト的なライティングをすることができます。



Vコンテ担当の仕事

Vコンテとはビデオコンテのことで、簡単に言えば絵コンテに動きがついたようなものになります。
このVコンテを制作する担当になります。

具体的なMV企画担当の作業内容
・モーションキャプチャーの撮影データにカメラを付ける
・アイドルの表情や細かい仕草などを指定する

モーションキャプチャーの撮影データにカメラを付ける

あんスタでは、モーションキャプチャーを用いてアニメーションの制作を行っています。
モーションキャプチャーで制作したアニメーションにカメラを付けていきます。

アイドルの表情や細かい仕草などを指定する

カメラを付けるととともに、細かい仕草や表情、目線などの指定を入れたり、メインとなる演出のみばえの指示もここで指定したりします。
担当する方によって、実際に絵を描いたり、カードイラストやMVから表情を指定したりと様々です。


Unity担当の仕事

今まで用意してきたデータを使って、最終的なルックに仕上げる担当になります。

具体的なMV企画担当の作業内容
・全体的な演出の動きの調整
・MV全体の色味の調整
・演出に合わせた背景モデルの調整
・キャラ入れ替えのカメラ設定

全体的な演出の動きの調整

あんスタでは Unity というゲームエンジンを使用してMVやゲームの制作を行っています。

今まで用意してきた
・3Dキャラクターモデル
・3D背景モデル
・キャラクターアニメーション
・Vコンテカメラ

これらをすべて入れ込み、1つのMVとして再生できるようにし、そこに演出を付けていきます。
この作業はデザイナーとエンジニアが協力して作っていく作業になります。

すべてを入れただけではビームも演出も何も入っていない状態になっています。そこに演出に合うようにライト演出やビームの配置、それぞれの動き方を調整します。

MV全体の色味の調整

演出付けについては過去の記事をご覧ください。

演出に合わせた背景モデルの調整

背景モデル担当に制作していただいた背景モデルを、演出に合うように調整する作業になります。
主に色味やライティング部分の調整で、シーンに合わせた見栄えを作っていく必要があります。
色々な表現ができるのでうまくできたときはとても楽しいです!

キャラ入れ替えのカメラ設定

あんスタでは153cm~181cmとアイドルによって身長に差があります。
MVではキャラクターの入れ替えが可能なため、どの身長のキャラクターが配置されてもおかしくならないようにカット毎に身長によるカメラ設定を行っています。

複数キャラクターが画面内に入った場合でも、バランスよく映る様にすべてのカットを調整します。

最後に

今回は簡単にですが、あんスタのMV制作チームである3DCGデザイナーの担当について説明させていただきました!

現状社内の3DCGデザイナー職である「企画担当」「背景モデリング担当」「Vcon担当」「Unity作業担当」がそれぞれ1~4人ほどで、エンジニアさんを合わせてもあんスタMV制作チーム自体が20人弱の比較的少人数のチーム体制になっています。
ですが、冒頭でもご紹介したように各部署で様々な協力会社様に協力してくださっており、全体を含めると50名以上の方に制作いただいております!

振り返ってみると、最初期は弊社に3DCGを扱う人材がいなかったため、企画担当1人、背景・3DCGデザイナー1人、エンジニア1人のほぼ3人体制で行っていたので、だいぶチームとして人数が増えてきたな!と感慨深いです。

自主的にコンテンツのために動ける人が多く、同時並行で作業をしているのに気づいたら足らない部分が完成していたり、クオリティが上がっていたりと、少数でかつ自主的に動けるメンバー体制になっているおかげでスピード感を保ちながらMV制作ができているのだと思います。

これからも徐々にやれることを増やしていき、よりクオリティの高いものを世に出していくよう精進していきますのでご期待ください!!




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