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辛い 。一 なんでコンドーム自販機を巡ってるのか分からない 3

今や私のコンドーム自販機巡りは、日々のSNSへの投稿の写真の補給が目的になっている。そろそろ写真のストックが無くなってくるなあと思ったら、週末に出かけるのだ。
これとは別に、ほぼ徒歩で行うコンドーム自販機巡りは真夏は暑すぎて出来ないので、5.6月はなるべく撮影に出かける。つまり今は6月なので繁忙期に当たる。って、繁忙期ってなんだよ。仕事じゃないのに。

しかし、1日に何件ものコンドーム自販機を巡るのは


ちっとも楽しくない。


やりたくてやってるのだから、テンション爆上がりで楽しくて仕方なくて、アドレナリン出まくりになっているのだろうと思われるかもしれないが、そんな事はない。
コンドーム自販機巡りをする週末や長期休みが待ち遠しくて、楽しみで仕方ないってこともない。

コンドーム自販機巡りは辛い。いや、楽しい部分もあるが、辛い部分の方が多い。
コンドーム自販機の写真を撮っているのは多分楽しい。正面や右左から撮影していると、この自販機はこの絵が良い!と思える角度が見つかったりして少しテンションが上がる。爆上がりはしない。
私も「マニア」に分類されるのかも知れないが、メディアに登場するマニアの人々は、自分の好きなものへ嬉々として関わっていて、いいなぁ、楽しそうだなぁといつも思っている。私は、あれほどの熱量を持ってコンドーム自販機に接してはいない。

コンドーム自販機巡りの何が辛いって移動が辛い。自販機から自販機へ歩いていると辛くなってくる。次の自販機が待ち遠しくて、どんなに歩いてもへっちゃら!なんて事もない。普通に辛い。
自販機巡りを始めたばかりの頃、1日で沢山の自販機を巡ってしまったことがあった。

ゴールデンウィークに府中にある自販機をまとめて巡ろうと思ったのだが、そもそも自宅から府中がなかなか遠かった。府中に着いてからは電車と徒歩で移動し、自販機を撮影。この日はアスファルトの上を歩くには、天気が良過ぎて暑かった。人気のない幅の広い道路、しかもゆるい上り坂。終わりが見えない。出てないけど、アスファルトからゆらゆらと熱気が出ている気がする。寂しい雰囲気に何だか気も遠くなる。

ここはどこなんだよ……。

私は、自分で設定したルートに嘆いていた。ついでにこの頃は保存のために自販機でコンドームを購入していた。コンドーム自販機はお釣りがでないし、100円か500円しか使えないので、両替のために近くの飲料の自販機で飲み物を余計に購入したりして、荷物も結構重かった。

マジで辛い。

未だに覚えている坂道とアスファルトからゆらゆらと上がる熱気のイメージが、後々まで響くことになる。

これも初期の頃、真夏に高崎線沿線の自販機をまとめて巡ろうと思い、出発した。真夏なので熱中症には注意し、駅から徒歩10分以内の自販機だけにした。しかし往復で20分、撮影に最低15分で、駅近物件でもそこそこ長く炎天下の元にいることになる。
しかも当時の私は旅に全く慣れておらず、ごく普通のトートバッグに日傘という、長時間の徒歩移動には向かない服装だった。辛うじて靴はスニーカーだった気がする。後に日傘は逆光での撮影に役に立つと分かり、今では春から夏にかけての撮影によく使っている。
酷暑の中、駅から自販機までの往復を1日に10件繰り返す。汗だくになり、一旦乾いた汗がTシャツで潮をふく状態。飲み物も何本買ったか分からない。

辛い。

この高崎線沿線の街もお盆だったせいが全く人がおらず、道路はだだっ広くて、周りに畑も広がって、辛い状況でなければ、豊かな田園風景と思えるかも知れないが、それどころじゃないので寂しい風景にしか思えず、またまた


ここはどこなんだよ(泣)!

と自分で決めた事なのに、心の中で泣いていた。
嗚呼…これも酷く辛かった。

この2件の辛かった思い出が今でも響いていて、ちょっと辛いと「嗚呼、あの時の様には二度となりたくない」と私に思わせる。トラウマとはこの事だろうか。

やりたくて自販機巡りをやっているのに辛い。もちろん辛いのは嫌だ。
更に1回行った場所はめんどくさいので、もう1度なんて行きたくない。府中も高崎線沿線も行きたくない(自販機巡りでは)。だけど取りこぼしもしたくない。1度で効率よくチェックしていた所をできるだけ多く周りたい。
自販機巡りなんてめんどくさい事をしているのに、めんどくさいことはしたくないのだ。

という訳で今は、1日に巡る範囲を狭くして半日で終わるくらいのコースにしている。そして1日の後半は別の場所に行くお楽しみを用意する。これで自販機巡りも辛くない。

ん?

そりゃね、自販機巡りはやっているけれども、私にだって他に行きたい所もあるし、家事とかやらねばならないこともある。自販機巡りばかりやれるほど暇じゃないし

自販機巡りばっかなんて嫌。


私は、何時でも自販機巡りが最優先では全くないのだ。

photomemo:今回のヘッダーの写真は、辛かった高崎線沿線の自販機です。

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