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コンドーム自販機と社会と私4 ~ 笑う若者

コンドーム自販機でSNSを検索すると、必ずコンドーム自販機を嘲笑う若者の投稿を発見する。笑う理由はコンドーム自販機と性行為を結びつけているからだ。 私もコンドーム自販機の向こう側にある性行為の存在は分かっているが、笑わない。私は「明るい家族計画」を掲げるコンドーム自販機を真実を告げるものとしてみており、コンドーム自販機を笑わない※。

コンドーム自販機を笑う若者は、圧倒的に女性より男性が多い。彼らにとってはコンドーム自販機が下ネタの1つで、だから笑っているのだろう。私は下ネタをおかしいと思う男性は、マッチョ思想のしがらみから笑うのだと思う。

これまで性行為は男性側の立場で語られる事が多かった。何人と経験したか、どんなテクニックがあるかなど、性行為は男性にとって、地位も名誉もお金も関係ない、等しく男性をランク付けられるものであり、それは男性にとってきっと恐ろしいことだろう。性行為は男らしさが最も試されるものと思う男性はきっと少なくない。
また、下ネタを笑える男でいられるかは、男性の集団の中で男らしさを示す態度でもあるだろう。

自分の性行為に向き合いたくない、この男性の集団で自分の居場所を確保したい、個人の男らしさからの逃げと集団での男らしさの証拠のために男性は、下ネタを笑うのだと私は思う。

また。SNSでコンドーム自販機を笑う若者は、私にはメインストリームに見える。彼らの中ではコンドーム自販機は「馬鹿にしていいもの」になっている。彼らは自分達が馬鹿にしていいものを見つけるのが非常に上手く、弱いもの、異質なもの見つけ、笑いものにして行く。
メインストリームで笑いものになると、それを笑いものではないと説明するのは非常に難しい。彼らの笑いの中で、どれだけのものが、本来の意義を踏みつけられて来ただろう。

なぜ弱いもの、異質なものを笑うのか。
なぜ、下ネタを笑うのか。
自分の弱さのカモフラージュのために、それらを笑うのか。
私は少しも面白くない。

※私が笑わない理由は「コンドーム自販機と社会と私3 ~明るい家族計画と嘘」に記載しています。

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