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ネタバレあり、シンエヴァ私はこう見た。

 この記事はネタバレだらけの考察記事です。

 自分が考察記事を書くのは無粋な気がしていましたが、知人友人から「あれはどう思う?」と聞かれることが多くて、まとめることにしました。
 こういう考え方もあるのか、というくらいの、軽い気持ちで読んでいただけたら嬉しいです。




1 ミサトさんはいつ妊娠した?!

 初っ端からこれかい。でも、すみません。
 鑑賞直後の考察が何を隠そうこれだったんですw
 「行きなさい、シンジくん!」の時点で既に妊娠が判明していたとなると、少なくともその4週前。やはり、加持さんとダミープラグの話でしっぽり飲んでいたシーンの後くらいになりそうですね。
 このシーンは旧劇版ではもっと直接的な表現をされていたので、可能性は高いと思います。
 また、ズボラなミサトさんが、妊娠検査薬でこまめにチェックするということは無いように思われます。そうとしたら、医療機関で偶然に判明するくらいですが。
 あるじゃないですか。

 3号機の事故です!

 あの時に判明したと考えるのが、自然なように思います。

2 式波シリーズのオリジナル

 式波シリーズがいたことに驚いたのは、私だけでは無いはずです。
 元からアスカには、試験管ベイビー(漫画版)などの設定があるので、ありえない展開では無いですね。
 過酷な訓練に耐えられない式波タイプが削除され、1人残ったのが、あのアスカ。
 では、式波シリーズのオリジナル、とはなんなのでしょう? そもそも、新劇版で惣流から式波に名称変更があった時点で、惣流では無いと思われます。
 そこで思い出していただきたいのは綾波シリーズです。
 綾波レイのオリジナルは、皆さんご存知の通り、碇ユイです。そして、その魂が宿っているのが初号機です。
 式波シリーズにも同様のことが言えると思います。
 つまり、何者かのクローン(デザイナーベビーの方が正しいか?)として作られ、その魂を、第13号機に流用された。
 ゲンドウの話ぶりからして、レイかアスカ、どちらかを使徒にするのは大前提だったようですね。

 作中に一切、出てこないので断言ができませんが、アスカのオリジナルは、キョウコ ツェッペリンではないかと思っています。

3 アディクショナルインパクトについて

流れを大まかに、ざっくり振り返ると、
アスカ、使徒化

それを第13号機(アスカオリジナル、カヲル)が捕食

ゴルゴダオブジェクトにて
2本のロンギヌス、5体のアダムスの器(戦艦)、エヴァンゲリオンイマジナリーにより、
肉体と精神の浄化を一度に行う、アディクショナルインパクトを開始

 このような流れになると思います。
 セカンドインパクト(海の浄化)やニアサードインパクト(大地の浄化)とは違い、肉体精神の浄化を一度に行うためか、大掛かりなセッティングですね!

 アディクショナルインパクトは、旧劇版を知る人にはお馴染みの黄色い海や音楽が流れ、ちょっと懐かしい気持ちになりました。
 アディクショナルインパクトの目的については、ゲンドウさん自身が詳しくお話ししているので、もう一度見に行きましょう()。
 ゲンドウがインパクトを諦めたのは、想定外の第3の槍が突入してきたこと、自身の整理がついたことによるためだと思います。

4 マリの正体

冬月ゼミの一員であったことが今作で明かされ、このあたりは漫画版、夏色のエデンを参考にできると思います。
 ざっくり説明すると、16歳で飛び級により京都大学へ入学、碇ユイへライバル心と恋心を抱く才女です。公式ゲームでも、アスカのテストプラグスーツで発情するシーンなどがあり、同性愛者である表現が見られます。
 冬月の発した「イスカリオテのマリア」について。これはキリストの12使徒の1人、キリストを裏切るユダが「イスカリオテのユダ」であったこと。また、キリストに生涯従った女性「マグダラのマリア」。
 冬月、ゲンドウらネルフを裏切る形でありながら、生涯ユイに従った、という意味合いを込められたニックネームだと思います。
 年齢から考えて、アスカやレイのようなクローンを想像しましたが、記憶を継承できるクローンができるならば、そもそもゲンドウは補完計画を進めないので、クローンではなく本人だけだと考えられます。
 早い段階でエヴァの呪縛を見つけ、自身にそれをかけたと考えるのが自然だと思います。

5 あれは惣流? 式波? 通称、浜辺アスカ

 2でも述べたように、惣流=式波なので、惣流である可能性は無いと思います。裂けたプラグスーツ表現はアスカの旧劇版悲劇の回収といったところでしょう。
 「あれ、寝てた?!」という表現について。使徒になってから、眠ることも食べることも必要なくなっていたアスカ。寝ることができたということは、人間に戻れたという表現なのでしょう。
 大人になったアスカも可愛かったですね。

6 カヲル君はどこの司令官?

 さて、加持さんに渚司令と呼ばれていたカヲルくんは、どこの司令官なのでしょうか。
 私はヴィレの上層組織の司令官だと思っています。
 ネルフの上層組織はゼーレですので、ヴィレにも上層組織があり、それを統べるのが使徒であるカヲルくんと考えるのは自然な流れだと思います。
 そして、それに従う形でついていったのが、マリと加持さんなのだと思います。
 破冒頭でも、「自分の目的のために大人を巻き込むのは気後れするな」「織り込み済みとはいえ、大人の事情に子供を巻き込むのは気が引けるな」と言っているところからも、2人は共通の目的を持っていることが伺えます。

7 さようなら全てのエヴァンゲリオン

 全てのエヴァンゲリオンに槍をさしていく様子を、私は卒業式のようだと思いました。門出ですね。
 エヴァンゲリオンを全て破壊し、エヴァの無い世界。つまり、私たちのいるリアルの三次元へ物語は移行していきます。
 マリとシンジはその記憶を持っていますが、他の人は記憶がありません。マリにDSSチョーカーを外してもらったことで、シンジは前へ進むことができます。
 また会えるよ、と話していたのに、覚えていないカヲルくんを見るシンジは少し切なかったです。
 では、反対ホームにいたアスカ、レイ、カヲルくんはどこへ行くのでしょう。

 新山口駅ですwww

 新山口駅では無いにしろ、電車は乗りっぱなしでいるわけには行きません。どこかで降りなければならないものです。
 JRは乗り継ぎで延々とどこにでも行ける路線ですが、まぁ彼らの服装や持ち物を見るとそんなに長旅ではなさそうです。
 今後の話は描かれません。私たちの中で完結させてあげる必要があります。
 それだったら、前世界であんなに濃密な関係を築いた人たちとまたどこかで会って親しくなると考えた方が楽しいと思うのですが。いかがでしょう。

8 結局、恋人になったのは誰?

 私の意見としては、誰もくっついていない、です。
 まず、マリとシンジ。
 あの距離感に驚いた人も多いと思いますが、マリは元々パーソナルスペースの狭い人です。2人の距離は親密ではあれど、見守る者と見守られる者から発展した関係であると思われます。
 そもそも、両者は同性愛者として描かれていたので、あの時点でくっついたとは考えられません。
 次にアスカとケンスケ。
 誰もがケンケン呼びに驚いたと思われます。アスカの初恋は紛れもなくシンジでしたが、実際にアスカを支えたのは、アスカと同じ時間を歩み居場所を与えたケンスケでした。2人の関係は恋愛というより、気性の荒いネコと飼い主みたいに思えます。
 エヴァの無い世界になり、全ての関係はリセットされてしまいました。
 けれども、全ての可能性が残されていると思います。
 人との出会いで、同性愛者がバイセクシャルだと気づくこともあります、色々な恋愛を経て初恋の人と結ばれる可能性だってあります。
 ですので、あの結末はLASもLRSも、カヲシン、マリシン、カヲレイ、碇サクラ、全てが残された結末であると考えます。

 監督の奥さんがマリをモチーフにしているので、シンジとくっついた、という可能性も、もちろんありますが、選択肢は多い方が楽しいじゃないですか。
 それぞれのエヴァンゲリオンがあって、いいと思います。

9 ミサトさんと加持さんの行方

 加持さんはニアサーを止めるために、ミサトさんは槍を届けるために、それぞれ人類の未来のために絶命しました。
 でも、両方ともエヴァという存在があったから起きたことです。
 様々な意見があると思いますが、私は、あの世界で、親子3人で農作業でもしていて欲しいです。
(きっと、親の名前を引き受けなくて良くなったリョウジくんは、違う名前で過ごしているのだと思います)





 長々と色々なことを書きましたが、今回のエンディングはアニメから漫画全てを風呂敷に包んだ大円団だと思います。
 誰がくっついた、誰が生き返った、誰がどうやって生活している、というのは、見た人一人一人の想像に委ねられました。せっかく委ねられたのですから、心ゆくまま幸せにしてしまえばいいと思います。
 私は想像力豊かな方々の小説や漫画、イラストを心待ちにして、ペンを置こうと思います。
 長い駄文ではございましたが、お付き合いいただきありがとうございました。

 私は少なくともあと1回、トトロとシュガシュガルーンを探しに見に行きます。

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