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蟻地獄歌舞伎町

自分が境界性人格障害なのかなと考える。
最近自分が醜いと思うことばかりだ。
完璧主義な自分がいつも自分を見張ってて、少しでも間違えると物凄く責めてくる。
そういう時に激しく腕を切り付けたりして、自分自身から許しを乞うている。
人から嫌われるのが本当に怖い。
そして依存性の高い趣味ばかりしている。
自分がならないと思っていたアンダーグラウンドな人たちに少しずつ近づいている。
セックス、薬物、アルコール、ギャンブル、愛情の切り売り、そんなものばかりが身近だ。
双極性障害のせいで仕事がうまくいかなくて、ずっと定職につけなかった。
多分発達障害も入ってる。こだわりが強く人とうまくやれなくて就活も普通にできなかった。
病気は嫌だけど仕方ない。かと言って薬を飲んでも治らないし、生きづらいのはずっと変わらない。
友達が欲しいのに口をつく話題はアンダーグラウンドなものばかりで、つい話してしまったあかつきには激しい自己嫌悪に襲われる。
私ってそれしかないのかな。知らないうちに脳みそシャブ漬けされて、違法なことしてる人、違法なことが身近になってた。そんなものを楽しんだりしない地上の人を見た時、自分と違いすぎて辛かった。私ってそこまで地下の人間だったんだね。
アンダーグラウンドな世界はなんだかキラキラしていて刺激的で、adhdや双極性障害由来の衝動性と相性がいい。歌舞伎町はきらびやかで数十秒歩くだけでも楽しい店が沢山ある。飲んで歌って、偽りの愛を買って、乱交して、そんなことが簡単にできすぎてしまう。
簡単にできすぎて、いつのまにか私も歌舞伎町の住人になってた。
最悪だなと軽蔑してたゴールデン街の人たちと私って一緒なのかもしれない。
水商売が楽しくて仕方ない。お客さんに向けられる性欲の入り混じった汚い愛情さえ嬉しくて。記憶無くすまで飲んで翌日吐いていることが幸せに思えてしまって。
ああ愛情が恋しい。客観的にも人々から愛されてる私は、誰からも愛されてない孤独だと日々感じ、刹那的な愛情を求めて歌舞伎町に来てしまう。
金で買う愛は、一番信頼できて裏切らない。
なんでこんな人間がオーセンティックバーで働いてるんだろう。自分はどうしようもない人間のくせに、オーセンティックのプライドが捨てられない。アングラにも振り切れないのに、しがみつく努力もできない最低な人間だ。
私は汚い汚い歌舞伎町の濡れ鼠だ。涙に濡れた濡れ鼠。歌舞伎町の道路にうずくまって孤独を埋める術を探している。

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